ニュース
県内のニュース
この夏も“ダブル高気圧”で猛暑に…日本の夏の天候を支配する「PJパターン」とは? 気象予報士が解説【福井】
25日に気象庁から発表された長期予報では、3月から5月にかけての気温は平年並みか高くなり、暖かい春になりそうです。6月から8月にかけての気温は平年より高い予想で、今年も暑くなり猛暑となる可能性があります。
猛暑になる要因について村田光広気象予報士の解説です。
◆猛暑の大きな要因は海面水温

猛暑が予想されている大きな要因は、フィリピン近海の海面水温が高いことです。海面水温が高いため、海上で対流活動が活発となります。対流活動が活発になると積乱雲が発達し上昇気流が強まります。上昇気流が強まると、日本の南の海上で下降気流が強化され、ちょうど太平洋高気圧のある場所で下降気流が強まるため、太平洋高気圧の勢力が強まるのです。
遠く離れた海と日本とのこの関係を、太平洋(Pacific)と日本(Japan)の頭文字をとって「PJパターン」といいます。日本の夏の天候を支配する存在です。このPJパターンによって太平洋高気圧の張り出しが記録的に強まったことがあります。
2023年の夏、7月後半から8月にかけて太平洋高気圧の張り出しが強まり高温となりました。8月の平均気温は 福井市で30.4度、敦賀市で30.0度と統計開始以降、最高の気温となり、坂井市三国では、県内の最高気温としては8月9日に最も高い39.7度を観測。記録的な猛暑となりました。
◆「ダブル低気圧」も猛暑の要因に

もう一つ、インド洋からのモンスーン(季節風)も活発になり、チベット高気圧も発達して張り出しが強まるでしょう。太平洋高気圧とチベット高気圧で、いわゆる「ダブル高気圧」です。これも猛暑が予想されている要因です。
◆近年の夏の傾向

過去10年の福井市の6月から8月の平均気温を平年(過去30年の平均)と比べると、この10年の平均気温は平年を上回り高温になることが多くなっています。平年を1度上回ると、かなり高い気温といえます。1度以上高くなった年を猛暑とすると、2018年、そして2022年~2024年までの直近3年間は猛暑となっています。
このように夏は、高温になることが顕著に現れていて、この背景には様々な気象条件とは別に地球温暖化の影響もあると言われています。
夏の天候はコメや野菜など、農作物の品質や収穫量に影響を与え、熱中症など私たちへの健康被害もあります。あまり極端な天候になってほしくはありませんが、猛暑を前提とした備えや心構えが必要かもしれません。
一緒に読まれている記事
-
気温40度以上の日、何て呼ぶ?気象庁が公募中 真夏日、猛暑日の次は… あなたが“名付け親”になるかも
-
春なのに梅雨!? 春と冬の空気がぶつかり「菜種梅雨」に 雪解け進み雪崩や土砂災害に注意
-
春の気配から一転、冬のような寒さに 4日の最高気温は福井と敦賀で9度、大野で6度の予想 雨で体感温度下がるも5日には回復へ
-
春も夏も高温…エルニーニョ現象でも猛暑に 気になるサクラの開花時期や天候の見通しを気象予報士が解説 福井
-
春一番にご用心 漁船が転覆、林野火災など災害発生のリスク 天気予報で低気圧の動きや風にも留意を
-
2月も大雪に警戒 北極の“寒気の渦”が分裂し動きが遅く…影響が長期化 8日には再びJPCZが流入
-
気になる年末年始の天気 今週末にかけて最高気温が15度、11月並みの陽気も…29日以降は一転、冬型の気圧配置で雪や雨に 福井
-
「100年で1.6℃上昇」体温に例えれば38℃超え 季節感と体感に“ズレ” データが裏付ける気候変動
-
大雨特別警報…“命を守る行動”とは まだまだ続く台風シーズン 災害リスクの把握と早めの行動を
-
秋の天気は…「秋雨前線+台風=要警戒」 遠く離れた台風も前線を刺激し“大荒れ”の可能性 災害発生が多い9月、備えは万全に
- 広告


