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備蓄米放出で価格下がるか「分からない」 県産米2240トン落札のJA福井県「卸からほしいと要請ある」 店頭に並ぶのは4月中旬
国の備蓄米放出で、福井県は放出される15万トンのうち2240トンを落札しました。全国では1週間前から落札業者への引き渡しが始まりましたが、県内では備蓄米が店頭に並び始めているのか取材しました。
田島嘉晃アナウンサー:
「福井市内のスーパーです。コメの価格高騰が続いていますが、こちらの店ではさらに値上がりしたコメもあります」
福井市のAコープやしろ店では、3月からコメの一部の銘柄を1割値上げしています。そんな中、客が買い求めていたのが、備蓄米です。
買い物客は「ニュースで備蓄米放出を聞いた。この店が一番、備蓄米が出るのが早いと思って値段を確認しに来た」と話します。店員に「いつ備蓄米が入ってくるかは分からない?」と尋ねる場面も。店員は「全く。うちも早く情報を知りたい」と返答していました。
備蓄米はまだ店頭に並んでおらず、山上剛副店長は「備蓄米の状況は不透明で何とも言えないが『備蓄米はいつ店に並ぶのか』と客の声は多くもらっている。当店にも備蓄米は入ると思われるので、売り場の準備をしている」と話します。
店では玄米などを置いているスペースの一部を空け、備蓄米として入る予定の「ハナエチゼン」と「あきさかり」を並べる計画です。
客は「早めに国にコメの価格を操作してほしいのが本音。こんなに高値が続くのはおかしい」と高騰が続くコメの価格を心配します。「(値下がりは)数百円と言われているが、どうなのかな。あんまり安くても殺到して大変なことになるでしょ」と話します。
備蓄米はいつ店頭に並び、価格はどうなるのか。1回目の備蓄米の入札で、約2240トンの県産米を落札したJA福井県。24日の会見で松田修昌常務は「うちが落札したものについては、大阪や兵庫の国指定の倉庫に入っている」と説明。
落札した備蓄米はまだ政府の倉庫で保管されていて、4月上旬に県内外の卸売会社に届き、店頭には4月中旬頃に並ぶ見込みだということです。
ただ、JA県五連の宮田幸一会長は「備蓄米が放出されても価格が下がるかどうか分からない」と率直に認めます。「備蓄米を放出すると言った時点で価格は安定してくるという見通しではあったが、価格に影響していない状況を考えると全体的にコメがないと予想している。卸から『うちにくれ』と要請がある。消費者の立場に立ち、生産者の立場はもちろんだが、両方にとっていい価格形成ができたらと思う」としています。
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