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「100年で1.6℃上昇」体温に例えれば38℃超え 季節感と体感に“ズレ” データが裏付ける気候変動
朝晩が冷え込むようになり、ようやく秋らしくなってきましたが、「今年の秋も暑かった」と感じる人は少なくないのではないでしょうか。9月以降も異例の残暑が続き、秋とは思えないような暑さでした。気象データが、それをはっきりと示しています。
◆データが示す福井の気温上昇

直近100年間の福井市における9月の平均気温の推移を見ると、2000年に入った頃から明らかに上昇傾向にあることが分かります。
1年間の平均気温で見ると、福井市はこの100年間でおよそ1.6℃上昇しました。
「たった1.6℃」と思われるかもしれませんが、これを私たちの体温に例えるとどうでしょうか。
地球は今、非常に深刻な状況にあることが分かります。

今年9月の福井市の平均気温は26度。これは去年、おととしに次いで観測史上3番目に高い気温です。近年の9月は、20世紀の8月の平均気温26.3度に迫るほどの暑さになっているのです。
この傾向は10月に入っても続いており、暑さが長期化しています。私たちのこれまでの季節感と、現実の体感との間にずれが生じてきているようです。
専門家が語る気候変動の要因

秋の高温と気候変動の関係について、京都大学防災研究所の吉田聡准教授に話を聞きました。
近年の猛暑や厳しい残暑によって感じる季節感のずれについて吉田准教授は「大きな波で気候変動の一つ」と指摘します。
「100年規模の地球温暖化に加え、10年規模の北大平洋の気候動で、ちょうど日本付近 が暖かくなるフェーズに入っている」(吉田准教授)
つまり、長期的な地球温暖化の傾向に加えて、日本付近が暖かくなる周期的な変動が重なっているといい吉田准教授は「あと数年はやはりまだ暑い時期が続く」と予測しています。
今後どうなる?私たちの暮らしへの影響

気温の上昇は、私たちの生活に様々な影響を及ぼす可能性があります。
まず考えられるのが、熱中症リスクの増大。さらに、農作物の生育障害。コメどころ福井でも品種によっては一等米の比率が下がるなど、すでに影響が出ています。
さらに、集中豪雨や局地的な大雪が増える可能性も指摘されています。

11月も高温傾向が予想されており、週間予報を見ると、最高気温が20℃くらいまで上がる日が続く見込みです。
過ごしやすい気候を喜びつつも、その裏で静かに進んでいる変化に、私たちはしっかりと目を向けていく必要がありそうです。
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