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「もっともっともっと、安全に」 再び原発の新設に動き…東日本大震災から15年 「日本のエネルギー支える」原発と歩み続ける立地住民の思い 福井
東日本大震災から15年。全国で最も多くの原発が立地する福井県では、関西電力が去年月、美浜原発で新たな原発の建設に向けた地質調査の再開を表明。福島第一原発の事故から14年ぶりに、原発新設の動きが始まりました。波乱にとんだ15年…まちの声とともに振り返ります。
関西電力の美浜原発が立地する美浜町丹生地区。
15年前、東日本大震災での福島第一原発事故について住民は―
「もしそうなったらどうしようって、やっぱり恐い。地震は自然現象で、どうなるか分からないから。ただ、原発は必要だと思う。それがあってみんなも仕事をしているから」
「やっぱり恐いと思った。あってはならないこと。想定外の津波だったから、想定外のことって起きるんだなと」
「(求めることは)安全第一」
関西電力の美浜原発は、関電初の原発として1970年に1号機が運転を始め、同じ年に開かれた大阪万博の会場に電気を送り、原子力時代の幕開けを告げました。
その後、3号機までが稼働していましたが、2011年の福島第一原発事故後に全て停止。1号機の後継機設置に向け、前年から行われていた調査も事故を受けて中断しました。
美浜町久々子にある耕雲商事は、創業以来50年以上にわたって原発の建設や定期検査などに携わり、まさに原発とともに歩んできました。
会社を引き継いだ2代目、社長の国川晃さん(43)は福島第一原発事故が起きた頃は、会社を継ぐために県外から戻り2年目に入ったばかりでした。
国川晃社長:
「原子力災害が起こって僕たちの状況が目まぐるしく変わって、推進していた原子力が悪者みたいになり肩身の狭い思いもした。一事業者でどうにもできないレベルの話。国の方針などに振り回された印象を持つ面も否めない」
震災直後は、原子力政策の先行きが見えない不安から内定の辞退が出たり、会社を離れる社員がいたりと、耐え忍ぶ日々が続いたといいます。
しかし、ここ数年で社会の原子力に対する考え方が大きく変わりました。
美浜1号機と2号機は2015年に廃炉が決まったものの、3号機は2021年6月に再稼働しました。運転開始から40年を超えた原発としては全国初のケースでした。
そして去年2月、震災後に原発依存を低減する政策を取ってきた政府は、その方針を180度転換しました。
将来の電力需要の増加を見据えて、エネルギー基本計画の文言に「原子力の最大限活用」を盛り込み、再び原発推進に舵を切ったのです。
原発とともに歩んできた耕雲商事。東日本大震災から約10年後、家業を継いだ国川社長は、福島第一原発事故を機に安全対策への向き合い方が変わりました。
国川社長:
「対策工事をたくさんやっているから“大丈夫だろう”ではなく、もっともっともっと安全に…もっと安全に。安全を守りながら日本のエネルギーを支えていくんだと意識が強くなった。安全神話はもう繰り返してはいけない」
「2011年3月12日以降、見合わせていた美浜発電所の後継機設置検討の自主的な地質調査を再開する」(関電・森社長)
去年7月、関西電力は美浜原発での新たな原発建設に向けた地質調査の再開を表明しました。すでに自主調査が始まっています。
半世紀以上前、日本で本格的な原子力の火が灯った美浜。福島原発事故で止まっていた原発新設の動きも、またこの地から始まったのです。
目まぐるしく変わった国の原子力政策。しかし、変わらないのは「安全が第一」であるということ。決して揺るがすことのできない絶対条件です。
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