ニュース
県内のニュース
貴重な石棺が語る…1400年前の福井と出雲の交流 永平寺町「春日山古墳」 時を超え古墳時代の人々の営みを知る小旅 福井
福井県内の魅力を再発見する「小旅」では今回、県内の古代の歴史をうかがい知ることができるスポットを探訪します。全国的にも珍しい特徴を持つ永平寺町内の春日山古墳です。

今回の旅の舞台は永平寺町松岡地区。
春日山を登るとサクラの名所・松岡公園にたどり着きます。サクラはすでに散っていますが、実はもう一つ見どころがあります。それが、春日山古墳です。
一歩入るとそこはまるで別世界。時を超えて古墳時代の人々の営みを感じられます。

春日山古墳は6世紀の終わりごろに作られ、松岡地区周辺を支配した有力な首長をまつったとされています。
石棺は盗掘によって壊されることが多いため、石棺と、石棺を安置する石室の両方が残された春日山古墳はとても貴重です。
古墳が見つかったのは1953年(昭和28年)、今から約70年前で、この土地を公園として整備したときに偶然発見されました。
もともとは直径20メートルの円墳でしたが、天井部分は工事の際に削られてしまいました。
その後の発掘調査で土器や刀など35点の副葬品が出土しましたが、すでに棺の中は空。中にあったはずの遺体は腐植し、痕跡は見つかりませんでした。

県内で見つかっている古墳は、石棺を直接土に埋めるのもの一般的で、石室に石棺を安置した古墳がきちんと残っているものは春日山古墳のほかには見つかっていません。
また、石棺は全国でも珍しい形をしています。
永平寺町生涯学習課・杉田曜さん:
「横口式舟形石棺といって、福井の特徴である舟形石棺と、出雲の特徴である横口式石棺の複合型になり、出雲と福井の交流を示す大変貴重な資料となっている」
福井で見られる舟形と出雲で見られる横口式の二つの特徴をあわせ持つのは、今から1400年前に福井と出雲の人々が交流していた証と言えるのです。
公園に残る貴重な歴史を、あなたもそっと覗いてみませんか。
<春日山古墳がある松岡公園>
北陸自動車道・福井北ICから車で5分
一緒に読まれている記事
-
クマ被害を減らしたい…川の水から生息域を把握する全国初のシステム 坂井市の企業が福井県立大などと開発 1リットルの水からDNA分析
-
“夜中に火の見回りをする”石仏…総けやき造りの山門が出迎える古刹「引接寺」 悠久の時を超えた仏の教えに触れる“小旅” 福井
-
「大きくなって戻ってきてね」児童が卵から育てたサクラマス稚魚を放流 2年後には50センチに成長して九頭竜川へ 福井
-
南北朝時代に開山の古刹「瀧谷寺」 戦乱や空襲、震災を免れた国宝はじめ貴重な史料と日本庭園 福井
-
万葉屈指の女流歌人が詠んだ恋情…夫の流刑地に息づく2人の悲しい恋物語 その舞台、越前市味真野を訪ねる“小旅”
-
「春によい知らせを」「家族の健康を」それぞれの祈りを込め護摩炉をかぶる「すりばちやいと」 “千年の祈り”の地、鯖江の中道院を訪ねる小旅 福井
-
日中は遊具が“主役”の「さんかいりパーク」 夜は…石塔を照らし出すプロジェクションマッピングで華やかに 南越前町の人気スポットを訪ねる“小旅”
-
「松岡藩」城下町の面影残す永平寺町 初代藩主・松平昌勝が整備した“最強の町” 町民らが講座で学ぶ
-
実は「食品サンプル」作りができる…御食国・小浜の食文化伝える注目スポット 御食国若狭おばま食文化館
-
「レベル4」自動運転の“移動サービス”普及なるか 永平寺町で国が実証実験も「生活の足としては物足りない」住民の声 観光での利用策も模索
- 広告


