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北陸新幹線延伸ルート絞り込みまで1カ月 費用対効果の“新指標”に維新が異論 「首長の話を聞かないとルート決定に至らない」
北陸新幹線の敦賀ー新大阪間について国交省は19日、与党整備員会で候補に挙がっている8つのルート案の費用対効果=B/Cを示しました。全てのルートで1.0を超えていて小浜・京都ルートは1.1で最も高い評価になりました。今後、大阪や京都の首長からのヒアリングを経て7月17日までにルートを一つに絞り込むとしています。
今回の試算では、延伸する敦賀ー新大阪を対象にした従来通りの費用対効果「個別評価」に加え、新たに東京から新大阪が全線開業した場合の値「一体評価」が算出されました。
この一体評価は▼小浜・京都ルートが1.1▼米原ルートなどを含めた他のルート全てで1.0となり、小浜・京都ルートが最も高い投資効果を発揮すると評価された形です。
今回の費用対効果の試算がルート選定に大きく影響すると思われましたが、日本維新の会の前原誠司議員は「基本的には個別評価を大切に考えたい。一体評価では1を上回っているが個別では下回っていることについて首長の話を聞かないと、ルートを決めるには至らない」と述べ、これまでの整備新幹線は全て個別評価で判断してきたことから、「一体評価」ではなく「個別評価」を軸に沿線自治体の費用負担についてなど総合的に判断する方針を示しました。
一方の自民党、西田昌司議員も「そこが決定ポイントではなく、大事なのは他の要素で滋賀県知事やJRが要らないと言っていること」と費用対効果は一つの目安だとして、沿線自治体やJRなどの声を聞き総合的に判断するとしました。
委員会では近く大阪と京都の首長からルートについての考えをヒアリングする予定で、今国会末の7月17日までにルートを一つに絞り込むとしています。
◆福井テレビ豊岡猛解説委員長の解説

▼なぜ、小浜・京都ルートの費用対効果が「1.1」と最も高いのに自民党側が喜んでいないか
自民党側は内心は喜んでいる。実際、小浜・京都ルートの費用対効果は敦賀から新大阪までの個別評価で「0.5」だったが、東京から新大阪までの一体評価では「1.1」と基準となる「1.0」を上回った。ただ、この一体評価は主に道路整備で使われている指標で、整備新幹線で示されたのは今回が初めて。「小浜・京都ルートに決めるために都合のいい指標を出された」とならないよう、自民党の西田委員長はこれまで通り「費用対効果はあくまで一つの指標に過ぎない」と強調していた。
▼費用対効果を出すよう主張していた維新側が「個別評価を大切にしたい」と語った理由
米原ルートを推す維新にとって、個別評価の方が都合が良いから。敦賀から新大阪までの個別評価の数字で、基準となる「1.0」を上回ったのは米原ルートだけ。「一体評価ではなく、個別評価の数字を大切にしたい」と語ることで「米原ルート論」を優位に進めたいという思惑があった。今後のルート決定にあたり、大きな論点になると思われる。

▼今後のスケジュール
来週中にも京都や大阪の知事や市長が与党整備委員会のヒアリングに招かれ意見を述べる。やはり注目は、京都の発言。建設費の地元負担や地下水への影響など、懸念材料を訴えるとみられる。
その後、7月17日までにルートが最終決定するが、残り1カ月しかない。2027年度中の認可着工に向けては、この夏の概算要求が大きなヤマ場で、福井県にとっては正念場となる。
◆福井県・石田知事のコメント

福井県の石田知事は小浜・京都ルートが一体評価で「1.1」となったことについて「北陸新幹線は東京から大阪までつながってこそ最大の効果を発揮するものであり、そうした意義を踏まえ試算された結果であると認識している」とし「 いずれにしても、費用対効果は着工5条件の投資効果を確認するための指標の一つである。与党においては、これまでのヒアリングで示された沿線自治体等の意見や早期の全線開業、利用者の利便性、国土強靱化の観点などを総合的に勘案し、今国会中に確実に小浜京都ルートに決定いただきたい」とコメントしています。
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