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雷門の提灯にも使われる「若狭和紙」 存続の危機に新たな一手 職人が指南する“体験観光”でインバウンド呼び込みへ

2026.06.23 18:50

古くは平安時代に都に税として送られていた歴史を持つ伝統工芸「若狭和紙」。現在は職人の高齢化や後継者不足で技術が途絶える危機に直面しています。
 
こうした状況を打開しようと、小浜市の紙業会社が若い世代やインバウンドをターゲットに若狭和紙を使ってモノづくりを体験する観光プロジェクトを始動させました。若狭和紙の継承に向けた取り組みを取材しました。

 

小浜市内の古い町並みが残る旧丹後街道沿いを入った場所にあるコワーキングスペースを会場に行われていたのは、小浜市内で4月からスタートした伝統工芸の体験型プロジェクトです。
  
使われている色鮮やかな紙は、小浜の職人が手がけた伝統工芸の「若狭和紙」。体験では地元の和紙漉き職人に教わりながら、自分で研いだ若狭塗箸を入れる若狭和紙の箸箱を作ります。この日は東京や大阪、長野からの観光客が参加しました。
  
この体験型プログラムを運営するのは、小浜市内にある創業75年の「高鳥紙業」。地元や県内外の企業から受注された商品用のパッケージやラベルなどのデザイン・製造を手がけています。

 

4代目の高鳥義雄社長は、自社初の挑戦となる今回の取り組みには強い思いがありました。「きっかけは地域に恩返しがしたいと思ったこと。パッケージとして使われる和紙が衰退していて、最後の職人が店も閉めたということで何かできないかと始めた」
    
こう話す高鳥社長は、仕事で海外の展示会に行った際、日本の伝統工芸に対する外国人の反応に手ごたえを感じたといいます。「海外の人は手仕事=ハンドクラフトに価値を感じているけど、それを体験する場がなかなかないというのを感じた。触れる、感じられるが私たちの扱っている和紙にはあるので、体験観光は挑戦ではあるが親和性はある」
   
体験では社長自らスタッフとなり「雷門の提灯には若狭和紙が使われている」などと小浜や若狭和紙の歴史について発信。箸箱づくりは地元の職人が講師を担当しています。
    
プロジェクトが始動して2カ月。参加した人からは「面白い」といった声が多く寄せられています。高鳥社長は「体験者の声を発信することで全国の工芸を何とかしたいという声が増えている。つながる人が増えれば増えるほどいろんなコンテンツ、付加価値が上がるので、県外の人にも共有してビジネスにつなげたい」と話し、このコンテンツを海外に発信するため、来年には海外の展示会でPRすることにしています。
 
体験を通して国内外に若狭和紙の魅力を発信し技術を次世代に残したい―紙業会社の地道な挑戦は始まったばかりです。

 

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