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油断禁物!「直撃しない台風の被害」 村田気象予報士が徹底解説 過去には全国初の「大雨特別警報」発令も【福井】
福井テレビの村田気象予報士が解説する「天気のギモン」のコーナーでは、視聴者から寄せられた気象にまつわる素朴な疑問や珍しい気象現象、知りたいことなどをわかりやすく解説します。今回のギモンは「直撃しない台風の被害とは?」です。
東北で大きな被害をもたらした台風5号をはじめ、日本列島周辺に次々と台風が来ています。台風シーズン到来ですが、どんなパターンがあるのでしょうか?
村田気象予報士:
「まず、台風の進路と県内への影響ですが、代表的な3つのコースを見てみましょう。(1)東シナ海から日本海を北上する場合(2)四国沖から若狭湾を北上する場合(3)紀伊半島から東海を東進する場合です。まず(1)は県内で南風が強まり暴風に警戒が必要です。次に(2)は最も危険な台風で、暴風と大雨ともに警戒が必要です。(3)は被害が出ないかと思われがちですが、大雨をもたらす実は油断できないパターンです」
実は11年前に、福井県内に大きな被害をもたらした台風がこの(3)のパターンでした。2013年9月に発生した台風18号は広い範囲に大雨をもたらし、県内全域に「大雨特別警報」が発表されました。嶺南を中心に降ったこの大雨は、各地に大きな被害をもたらしました。
福井テレビ記者リポート(2013年9月):
「小浜市国富地区です。江古川が氾濫し、辺りは茶色い水で完全に水没しています」
村田気象予報士:
「重大な災害が予想されるときに備えた警報『大雨特別警報』ですが、実はこの年の8月から気象庁が運用を始め、全国で初めて福井県内で発表されました。台風18号はまさに3のコースで東海を東に進みました。中心に向かって反時計回りに風が吹き込み、南から暖かい空気が流れ込む東側と、北から冷たい空気が流れ込む進行方向の北西側も雨雲が発達するのです」
台風が近づくと、中心がどこを通るのか、どこに上陸するのか、そればかり気になりますが、離れていても大きな被害につながることがあるので「台風が直撃しないからといって決して油断しないで下さい」と村田気象予報士は強調します。
このコーナーでは、天気にまつわる様々なギモンを募集しています。村田さんに聞きたいことを、ホームページや福井テレビアプリ「ふくリポ」からお寄せください。
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