#14 殿下の里山で“愛”をさけべ!|福井テレビ

番組情報

Fukuiクエスト 放送日
#14 殿下の里山で“愛”をさけべ!
2025年07月26日(土)放送

福井市の南西部にある殿下地区。6割が65歳以上、中学生以下の子どもはわずか10人余りという過疎化・少子高齢化が進む地域です。

 

そんな殿下地区に東京からUターンし、人を呼び込もうと取り組む人がいます。
こしのくに里山再生の会の松平成史さんです。
東京では、商社に勤め、日本酒の販路開拓に世界中を飛び回っていました。子どもが生まれて保育園に預けようした時、なかなか受け入れてくれる保育園が見つからず、見つかったのは、なんと第13希望。なかなか子どもとの時間も取れず「このままで、いいのか」と故郷の殿下に戻ることを決意します。

 

 

 

殿下に戻った松平さんは、代々受け継がれてきた「ウチの山」で林業を営みます。松平さんが取り組む林業は、「自伐型林業」。作業道の取り付けから植林、伐採、運搬までを自分で行うスタイルです。伐採は木を択びながら長期間にわたって行うので、大規模に伐採する方法と比べて環境への負荷が小さく、また、大型機械への投資も少ないので、「環境にも人にも優しい林業」と注目されています。
こうして殿下で暮らし始めた松平さんは、「こしのくに里山再生の会」を結成。仲間たちと殿下の自然を生かし、殿下に人を呼び込む活動を進めています。例えば、「イノシシラーメン」。狩猟でとらえたイノシシの骨からとったスープを使い、冬の殿下名物になっています。

 

また、殿下を通るバイクの自転車のライダーが立ち寄れる「ライダースハウス」を、農作業小屋を改修して用意。さらには、殿下を「ホタルの里」にしようと、幼虫のエサ・カワニナを育てる活動を続けています。

 

これらの他、2025年春に新しく加わったアクティビティがあります。「ふくいマウンテンバイクパーク」です。「里山再生の会」のメンバー・墨崎大輔さんが、自伐型林業を学んでいる時、林道整備とマウンテンバイクのコース作りが似ていると感じたことがきっかけで、松平さんに相談したことろ、殿下の山に作ることに。まずは、林道コースで走るための技術を磨く場所をつくろうと「ふくいマウンテンバイクパーク」を整備することになりました。
「パーク」の監修は、世界チャンピオンのYANSさん。殿下に新しい名物が加わりました。
松平さんは、「殿下でやりたいことがあったら、なんでも言ってほしい。それをお手伝いして殿下に来てくれる人が増え、活性化につなげられれば」と話します。

 

殿下愛溢れる松平さんと“殿下愛”を叫ぶことに。その言葉は、「殿下、いつもありがとう!」ふるさとへの感謝の思いでした。
松平さんと“殿下愛”を叫んだ研究員。これでクエスト完了かと思いきや、松平さんは、もう一人殿下愛を叫んでほしい人がいました。
それは、殿下小学校に関わった人たち。

 

1873年(明治6年)に始まる殿下小学校は、これまで多くの卒業生を見送ってきましたが、現在通うのは、松平さんの息子瑞也君ただ一人だけになっています。
殿下小学校では、通常の教科以外に、様々な地域愛を育む「教育」も行われていて、瑞也君も学校菜園を作ったり、ミツバチを飼ってハチミツを作ったりしています。
研究員は、学校に出向き、「一緒にお父さん(松平さん)の活動を手伝って」と依頼。
校長先生の許可も得て、放課後、研究員と一緒に鹿除けのための柵を作ることになりました。

 

鹿除け柵をつくりながら、やのぱん研究員が瑞也君に松平さんのことを聞くと「殿下に人を呼ぶ活動を続けていてすごい」といい、「自分も人を呼び、殿下を賑やかにしたい」といいます。やのぱんは、「まさにお父さんの子どもだ」と感心しきり。

 

 

 

 

一方、福山研究員は、松平さんに瑞也君のことを聞きました。すると「自分の6年生の時よりしかっりしている。いつか殿下で人を呼ぶ活動をしたくなった時、大丈夫なように私たちが道筋をつけていきたい」と話しています。
最後にパワーボールに思いを込めてもらいました。松平さんは、「殿下の未来に希望あれ」。瑞也君は、「みなさん、殿下にきてください」。素直な思いです。

 

そして、皆で叫けんだ“愛”は…
「殿下に遊びに来てね」。

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