#15 淡水サーモンを広めよ!|福井テレビ

番組情報

Fukuiクエスト 放送日
#15 淡水サーモンを広めよ!
2025年08月02日(土)放送

今回のクエストは「淡水サーモンを広めよ!」。 

 

福山研究員がまず向かったのは、勝山市野向町の山あいにある「あまごの宿」。ここには淡水魚の養殖場が隣接していて、おいしいアマゴやイワナを提供しています。その養殖場に待っていたのが、今回のわがまちプレーヤーの村上雄哉さん。幼いころから魚が大好きだったという村上さん。釣りの腕前は超一流で、アユ釣りの全国大会で準優勝した経歴を持つ実力者です。

 

 

 

そんな村上さんは、もっとおいしい魚を作って、多くの人に届けたいという熱い思いから、大学在学中に「株式会社sa-mo」を起業。大学での学びを生かし、後継者問題で悩んでいる勝山市の養殖場を間借りして淡水サーモンの養殖事業に取り組んでいます。

 

 

 

 

サーモンは淡水養殖に適した魚で、山から冷たい雪解け水が流れ込み、まるで清流のような水の流れが生まれるように工夫されたこちらの養殖場では、運動量の増えたサーモンの身が引き締まり、歯ごたえのあるサーモンが育つといいます。また、村上さんは自身が研究してきた「昆虫を加えた新しいエサ」を使ってサーモンを育てています。従来のエサに使われる魚粉の価格が高騰し、今後世界的に原料不足が懸念されている中、国内でも手に入る魚粉の代わりになる原料として村上さんが着目したのが「昆虫」。この独自のエサは、たんぱく質が豊富で、魚にナッツのような香ばしい香りを付与することができ、よりおいしいサーモンを育てることができるそうです。

 

しかし、村上さんにはこのエサに関する悩みがあるといいます。実は原料を輸入に頼らない、国産100%のサーモン養殖を目指している村上さんですが、サーモンを赤い身にするための甲殻類などの赤い色素が手に入らず、泣く泣く輸入に頼っているのだとか。

 

 

 

 

このお悩みを聞いた福山研究員が向かったのは、坂井市三国町。福井県は甘えびの漁獲量が全国第4位で、その7割以上が三国港で水揚げされています。ここなら村上さんのエサに加えるエビの殻が手に入るのでは?ということで甘えび漁を営む船木水産へ。こちらでは甘えびのむき身を販売していて、使いきれないほどの大量のエビの頭や殻が保管されていました。村上さんの思いを船木さんに伝えた福山研究員は、見事エビの殻を手に入れることに成功し、国産100%の原料を使ったエサの実現のお手伝いができました。 

 

 

クエストを終えた福山研究員に、村上さんが振る舞ってくれたのがサーモンの生ハムを使った料理でした。村上さんの養殖したサーモンは今後、食べやすいように加工し、県内の飲食店に卸していくのだとか。肉厚でサーモンのうまみが凝縮された生ハムに思わず笑みがこぼれる福山研究員。クエストのご褒美を堪能しました。 

 

 

 

パワーボールに村上さんが記したのは「美味」の言葉。おいしいものを作り、世界に自分の魚を届けたいと話す村上さん。大きな挑戦が始まっています。

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