番組情報
- #6 十村駅に若い声を響かせたい!
- 2025年05月24日(土)放送
JR小浜線にある十村駅(若狭町)。
大正時代に鉄道が開通すると、駅周辺は、大いに賑わいましたが、鉄道利用者が減り、平成に入るころには、無人駅となります。
大正6年に建てられた駅舎は、無人駅となった後も、地域の人々があつまる場所として、活用されてきました。しかし数年前、老朽化や維持費の問題から取り壊すことに。
しかし、何とか駅舎を残したいと願う地域の人たちは、一般社団法人「とむら」を立ち上げ、県の補助金やクラウドファンディング、賛同する人からの募金などで資金を集め、駅舎を引き取り、「ぽっぽ茶屋ほっとむら」としてリニューアルしました。レトロな雰囲気を大切した内装や、かつての小浜線の風景写真を展示留するなど、「幅広い人に利用してもらう」ことを第一に考えました。
今回のわがまちプレーヤーの一般社団法人「とむら」の理事長、田中信一さん。青春時代の想い出が詰まった駅舎を買い取り、カフェとしてリニューアルするに当たってこだわった箇所があるといいます。学校帰りに「ちょっと寄ってもらえれば」と考え、Wi-Fiやコンセントを完備したのです。
学生時代、小浜線で通学していた田中さんにとって、十村駅は、友人たちと青春を謳歌した場所でもあります。
当時の自分たちと同じように駅舎のカフェで楽しんでもらえたらという思いが込められているのです。
夕方の「ぽっぽ茶屋ほっとむら」
店内には、地域のお年寄りでにぎわっていますが、駅に降り立った高校生たちは、素通り。
そこで田中さん、田辺研究員に「高校生が立ち寄るにはどうしたらいいか?」考えてほしいといいます。
田中さんの思いに応えるべく、田辺研究員が向かった先は、十村駅から3駅離れたところにある美方高校。まさに、現役の高校生に、意見を聞こうと考えたのです。「ぽっぽ茶屋ほっとむら」の現状や田中さんら地域の人たちの思いを校長先生に訴えると、なんと「探求授業」で扱っていただけることに。
美方高校では、生徒が自ら課題を設定し、情報収集、整理・分析、まとめ・表現を通じて、問題解決に挑戦する「探求授業」が積極的に行われています。生徒たちは、教室で「ぽっぽ茶屋ほっとむら」について学んだあと、さっそく現地調査に出かけます。
30人もの高校生を迎えた田中さんたち一般社団法人「とむら」のメンバーは、積極的に生徒たちに話しかけます。高校生と話すことで「ぽっぽ茶屋ほっとむら」の課題がいくつか見えてきました。
一方、学校に戻った生徒たちは、「ぽっぽ茶屋ほっとむら」で見聞きしたことを踏まえ「ぽっぽ茶屋ほっとむら」に若い人たちを呼び込むには?というテーマでディスカッションを始めます。
「SNSを活用しよう」「メニューを増やそう」「BGMを流そう」などなど・・・
生徒たちの活発な意見に、「これからも「ぽっぽ茶屋ほっとむら」に若者が訪ねやすいようにするために、十村駅に若い声を響かせるために、一年間、継続して考えていこう」ということになりました。
高校生が訪ねた数日後、「ぽっぽ茶屋ほっとむら」には、駅に降り立った高校生に「おかえり」と声をかける田中さんの姿がありました。
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