番組情報
- #9 外来種問題を知り、広めろ!
- 2025年06月14日(土)放送
今、豊かな自然に迫る侵略者が問題となっています。その侵略者とは「外来種」。
外来種とは、元々はその地域に存在していなかった生き物のことで、在来種の生息地を奪うなど既存の生態系に大きな影響を与えています。
今回のクエストは、「外来種問題を知り、広めろ!」。
まず研究員が向かったのは、敦賀市にある中池見湿地。
以前、“わがまちレベルアップLABO”で取り組んだクエスト「中池見湿地を守れ!」では、希少な生態系が現存する中池見湿地の環境を脅かす外来種・アメリカザリガニを減らすために奮闘するわがまちプレーヤー・藤野勇馬さんを調査しました。
この時、アメリカザリガニの捕獲活動で使用するカゴワナに入れるエサの調達に苦労しているという話を聞き、エサに使う魚のアラを提供してくれる店を探し、継続的なエサの提供を手伝いました。あれから数か月。アメリカザリガニの問題はどうなっているのか再調査しにということで、藤野さんたちが取り組む「ザリガニマジで獲るチーム!」の活動に研究員も参加します。
毎週10基のカゴワナをしかけ、アメリカザリガニを捕獲するこの活動。気になるこの日の捕獲量は、なんと、今シーズン最多という130匹!
気温が上がりアメリカザリガニの動きが活発になればなるほど捕獲量は上がっていくとのことです。
しかし、アメリカザリガニが大量に棲みついているという中池見湿地で、駆除活動が追い付いていないのが現状だと藤野さんは話します。
中池見湿地のように外来種に苦しめられている場所は、福井県内各地にあるのだとか。
そのひとつが美浜町と若狭町にまたがる三方五湖。
三方五湖で、いま問題となっている外来種は、「ミシシッピアカミミガメ」なのだとか。かつては、“ミドリガメ”の名前で、祭りの露店で販売もされていたアカミミガメですが、ペット用に飼育していたものの飼えなくなった一部の人たちが不法に放流し、三方五湖で爆発的に繁殖してしまったのだといいます。
この現状を打破すべく立ち上がったのが、“三方五湖自然再生協議会の外来生物等対策部会”。部会長を務める福井県立大学特命教授の富永修さんが、今回のわがまちプレーヤーです。
富永さんは、「自然の本来の流れを乱すのが“外来種”。生態系が乱れるとそこで生計を立てている人たちにも被害がでる」と話します。
地元の漁師に話を聞くと、アカミミガメが漁で使うアミに絡まり、その鋭利な爪でアミを破ってしまうなどの被害があるといいます。
今回、調査する田辺研究員は、被害を少しでも抑えるために富永さんが運営する「アカミミガメ一斉捕獲調査」に参加します。
悪天候の中、参加した子どもたちと一緒に懸命にワナを回収。この日は、13匹のアカミミガメの捕獲に成功しました。三方五湖で捕まえた外来種は、実は道の駅三方五湖で回収。300グラム当たり100円の商品券と交換することができます。最後に、富永さんにパワーボールに思いを込めてもらいます。
パワーボールに記した言葉は、「三方五湖に関心を持つ人を増やす」。
今回のイベントの狙いは、子どもたちがアカミミガメに直に触れ、三方五湖で発生している外来種問題を知るきっかけとすることだったと、富永さんはいいます。
熱心に駆除活動に取り組む子どもたちの姿を見て「このパワーが問題解決の糸口になるかもしれない。三方五湖の現状を知り、関心を持つ人が増えれば増えるほど自然を守ることができる。」と外来種問題への熱い思いを語ります。
過去の放送

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