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前川彰司さん無罪確定を目指し「自分の信じた道を仲間とともに歩む」 “裁判やり直し”決定で支援継続を呼びかけ 「再審・えん罪・全国連絡会」【福井発】
全国でえん罪を訴えている当事者やその家族、支援者らでつくる連絡会の総会が名古屋市で開かれました。総会には、38年前に福井市内で女子中学生が殺害された事件で、無罪を訴えて裁判のやり直しが決まった前川彰司さんや弁護団の団長が参加し、無罪が確定するまで支援を続けてほしいと協力を呼び掛けました。
「再審・えん罪事件・全国連絡会」は、えん罪が疑われる国内17の事件の当事者と家族、支援団体などで構成されています。
総会は7日から2日間、名古屋市内で開かれました。
総会では、1986年・昭和61年に福井市内で女子中学生が殺害された事件をめぐり、高裁で逆転敗訴し7年間服役した福井市の前川彰司さんと、弁護団長の吉村悟弁護士が特別報告と題して再審開始が決まったことを紹介しました。
「私は、幸いにして開かずの扉が開かれましたが、無罪が確定したわけではありません。私はこれからも、自分の信じた道を仲間とともに歩んでいく所存です。共に、共にという意識を強く大きく持つ中で、皆さんには感謝し続けたいと思います」(前川さん)
吉村弁護士は「再審開始を決定した裁判官の1人が2025年3月に異動するので、その前には無罪判決を勝ち取らせてほしい」とし、支援の継続を呼び掛けました。
総会では、58年前の一家4人殺害事件で死刑判決を受けながら、再審で無罪を勝ち取った静岡県の袴田巌さんの姉・ひで子さんが「全国の皆様、えん罪事件で苦しんでいる皆様、これからも後に続いて頑張っていただきたい」と、全国のえん罪で苦しんでいる人をビデオメッセージで激励しました。
そのほか、12年前に三重県鈴鹿市で起きた男性経営者殺人事件で、現場に遺留物がないまま犯人とされ、現在服役中の当事者の父親は「無罪になったら困るということを検察がつくり上げ、津地方裁判所は何もできない。日本の司法はとんでもない世界だ」と批判しました。
また、19年前に栃木県の旧今市市の小学1年の女児が遺体で発見された事件で無期懲役の判決を受けた当事者の弟は「兄は、マスコミが報じた不真面目で人格がゆがんだ人間ではなく、異常な殺人者ではない。えん罪と戦う道のりは長く険しいが、決して諦めない」と訴えました。
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