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開業特需は一服…福井エキマエ“開業2年目”の通信簿 キーパーソンに聞く 真価問われる3年目に向けての展望
北陸新幹線の福井県内開業から2年。福井駅周辺はホテルやマンションなどビルの建設が相次ぎ、人出も増えるなど大きく変わりました。開業3年目となる来年は、街が持つ本来の力が問われる年となります。
今のにぎわいを将来につなげるには何が必要か、2人のキーパーソンを取材しました。
◆必要なのは「ホスピタリティのアップグレード」

福井駅西口のランドマークとして、北陸新幹線延伸に合わせ2024年3月にオープンしたホテル、コートヤード・バイ・マリオット福井。
原渕由布奈アナウンサー:
「ホテルのロビーに設置されたクリスマスツリーは越前和紙のペーパーフラワーがあしらわれたもので、水に濡れた笏谷石(しゃくだにいし)をイメージし、ブルーを基調にしています」
ツリーの素材に越前和紙と笏谷石を選んだ理由について、野中あずさ総支配人は「地域文化にこだわって作ったクリスマスツリー。福井を知ってもらいたいというのが根底にあり、福井の良さをしっかり発信していきたい」とします。

コートヤード福井に着任して半年の野中総支配人が特に力を注いだ点はというと―
「まだ多くの方が来たことがないホテルなので、足を運んでもらいやすいメニューの展開を進めていた」
新幹線で訪れる観光客だけでなく近隣で働く人にも利用してもらおうと、ランチは日常利用と“ハレの日”用の2本柱に変更し、最低価格を1400円下げました。
美と健康をテーマにしたサラダビュッフェを新たに追加したところ、これが大ヒット。レストランなど飲食部門の利用者は、半年前と比較して約5倍に。年末にかけて、ほぼ9割が予約で埋まっているといいます。
また福井県の場合、宿泊客数は夏にピークを迎えますが、さまざまな取り組みが実り、11月に最高の売り上げ、最高益を達成しました。

これまで、東京や広島などさまざまな地で働いてきた総支配人が感じる福井の良さと、足りない視点について聞いてみると―
「福井は食文化や伝統文化という、素材の強さは間違いなく他のエリアには負けないものがあるが、それを相乗効果として際立たせるホスピタリティは、もう少しアップグレードしていくと、確固たる強さになるのではないか」
2026年に向けては「地元の店舗や団体ともしっかりとコラボして同じゴールに向かって福井を盛り上げていこうという熱い気持ちがある」と語り、福井市内でパンを製造販売する「ア・ヴォロンテ」とホテルのシェルがコラボして商品開発するなど、地元企業との連携を強化することにしています。
◆福井駅周辺では空き店舗が減少

一方、福井駅前をメインに福井市中心街の活性化に取り組む「まちづくり福井」の松尾社長は、北陸新幹線開業2年目をどうとらえているのか聞きました。
まちづくり福井・松尾大輔社長:
「商業者が県外の客に喜んでもらい、買ってもらおうと競争意識、商品開発、サービス向上という動きが見られた。そこに対する必要な投資も行われた」
開業2年目の今年も、賑わいは一定程度継続していたと言う松尾社長。今年8月時点での、福井市中央1丁目の空き店舗数は23店舗、率にして10.7%と2006年の調査開始以来、最も少なくなりました。
老朽化した建物の更新や、複合施設への店舗の集約が進んだことが要因です。

しかし新幹線が日常化していく中で、来年以降は特需に頼ることはできないと松尾社長は指摘します。「開業2年目は、にぎわいは思ったほど落ちなかった。人通りも一定程度あった印象。ただ3年目になると、開業をきっかけとした全国からの集客もなくなってくる。新幹線が“日常化”し、それが続いていくので、新幹線とともににぎわいをどう作っていくかという第一歩が、いよいよ3年目に試される」
今後、必要になることととして「福井駅周辺への出店意欲や投資マインドがまだ高い中、継続的なにぎわいの鍵は“県民”」と断言します。
「最終的に持続の鍵は地元の方のリピート。新幹線効果だけを期待した投資は持続性が見込めなくなる中で、地元に目を向けた持続性を確保していかないと生き残っていけない」(松尾社長)
新幹線開業3年目に向け、ホテルは地元企業との連携を強化し、まちづくり福井はニッチな店づくりなどで個性を打ち出していきたいと意気込みを語っていました。
福井県民が何度でも足を運びたくなるよう、新幹線特需に頼らない次の一手が、駅前で動き始めています。
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