ニュース
県内のニュース
的中率13%…「線状降水帯」の発生予測 今年5月からは「直前予測」運用開始 精度には課題残るも“高い確率”で記録的大雨に
台風25号の影響で、関東地方は記録的な大雨となりました。今回、直前予測情報が発表されていました、発生は確認されませんでした。実は福井で大きな被害が出た8月末の記録的大雨の際にも、この直前予測情報が発表されました。しかし、その的中率は13%…線状降水帯予測の難しさについて、村田光広気象予報士が解説します。
◆発生数は増加も…予測は極めて難しい

関東地方を襲った台風25号による大雨被害。伊豆諸島の大島では2日間800ミリを超え、千葉県でも300ミリを超える雨量を観測。各地で大規模な冠水や土砂災害、河川の氾濫が発生し、9人が死亡、5人が行方不明となっています。(23日午後5時現在)
線状降水帯とはどのような現象かというと、気象庁の基準では▼大雨の範囲が500平方キロメートル以上(福井市を覆う程)▼雨雲の形状が線状であること▼3時間で150ミリ以上の大雨が降り、警報の基準を大きく超過する、これら全ての条件を満たすものとされています。
今年9月までに、線状降水帯は都道府県単位で合わせて22回発生。これは2025年の年間17回、2024年の21回を上回るペースです。危険な線状降水帯ですが、その予測は大変難しいとされています。
気象庁の予測情報には、12時間から6時間前に発表される「半日前予測」と、今年5月から新たに始まった2時間から3時間前の「直前予測」があります。
9月9日時点のデータでは、半日前予測は全国で89回発表され、実際に発生したのは12回。的中率は13パーセントです。直前予測は66回発表中、発生22回で的中率は33パーセントとなっています。現在の予測の的中率は低いと言わざるを得ません。
◆発生しなくても大雨に

線状降水帯の予測の難しさについて、福井市出身で前気象庁長官の森隆志さんは8月1日のリモートインタビューの際「ピンポイントの雨量予測は極めて困難。雨雲の元になる水蒸気の正確な観測や、スーパーコンピュータの進展が必要」と述べていました。
気象庁は2029年から市町村単位での線状降水帯予測を目指しており、現在は雨量精度の向上を図る段階にあるとしています。
予測の的中率は低いものの、線状降水帯の予測情報が発表された場合、高い確率で記録的な大雨になっているというデータがあります。半日前予測が発表されたケースでは、49パーセントの確率で、直前予測では91パーセントの確率で、記録的な大雨を伴っています。
つまり、線状降水帯の予測情報が出た時点で、たとえ実際に線状降水帯が発生しなくても、災害につながる大雨への備えが必要だということです。
線状降水帯予測情報が出たら発生しなくても 大雨になると考えてください。
一緒に読まれている記事
-
13年ぶりの台風“多発” 要因は「モンスーンジャイア」と過去最大のエルニーニョ 今後も2~3個は発生か
-
壊滅的な大雨被害から“復活”遂げたソバ畑 9月にまき直した種から一面に白い花 11月には収穫 福井市
-
「黄葉」は早いが「紅葉」は遅め 夏の猛暑と少雨、秋の高温が影響 福井県内の見頃は11月中下旬に…秋の深まりじっくり感じて
-
8月大雨の被害状況福井県が最終まとめ 建物2797棟、企業7億3000万円、ソバ1億2000万円、農業用施設47億円
-
福井県が17億円投じたプレミアム付きデジタル商品券「ふく+」売れ行き低調 購入期間は10月末まで
-
台風から600キロ離れていても天気が大荒れ「アウターバンド」の脅威 接近前から線状降水帯となり大雨の可能性も
-
「閑古鳥です」大雨で道路が陥没…通行止め続き客足が激減 坂井市丸岡町の竹田地区 福井市とつながる国道364号、冬まで復旧見込めず
-
大雨の災害復旧に福井市が16億円の補正予算 特例措置で床下浸水にも一律2万円、用水や農道の復旧も市が全額負担
-
新米の出荷量が前年同時期の3割にとどまる 備蓄米「精一杯買い戻し早めて」JA福井県五連の宮田幸一会長
-
記録的大雨を受け福井県が追加補正予算案を上程へ 28日に臨時の本会議 浸水被害の建物は2435棟に
- 広告


