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2026年10月3日(土)放送
世界が認めた!大野のキレイな星空なんだー?
「星空の世界遺産」「星が降ってきそう」——そんな言葉が自然と口をついて出る夜空。2023年、大野市南六呂師エリアが「星空保護区」のアーバン・ナイトスカイプレイス部門に、アジアで初めて認定された。今回は、大野の星空の魅力と守り人たちを調査したジョイ!

「アジア初」の快挙、大野の星空はなぜ美しいのか。
なぜ大野の星空はそれほど美しいのか。福井工業大学の下川教授はこう説明する。「大野は山に囲まれた盆地なので、周辺の町からの光が入りにくい」。周囲の山々が”天然の城壁”となり、光害を遮っていたのだ。しかし、美しい星空があるだけでは認定の条件を満たさない。

申請のために作成された書類は、なんと342ページ。南六呂師エリアにある数百の街灯や公共施設の照明を1つ1つ確認し、星空に影響を与えにくいものへと交換。調査から工事完了まで、3年の歳月を費やした。こうした行政や市民らの活動があってこその認定であり、下川教授は、「(大野は)日本に限らず、全世界の参考になる場所」と断言する。
「宇宙は数学であり、文学であり、芸術だ」
星空保護区の認定を支える民間の活動も不可欠。月に1度開かれる「星のまち鑑賞会」の実行委員長・橋本さんは、45年間星を追い続けてきた大の星空マニアだ。きっかけは、子供のころ、姉に連れられて近所の川で見たペルセウス座流星群。その光景が忘れられず、小遣いのすべてを望遠鏡につぎ込んできたと言う。橋本さんは星空の魅力をこう語る。「数学で見る宇宙は数式で解ける。でも人間は言葉を使う。それが文学。そして宇宙はそのままで美しい——それが芸術だと思っている」。ニュートンの万有引力もアインシュタインの相対性理論も、清少納言の『枕草子』も宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』も、すべて星空が生んだもの。橋本さんの言葉は、星が持つ無限の可能性を静かに教えてくれた。

「星が当たり前」の子どもたちへ
大野市富田小学校の教諭・岡野さんは、「星のソムリエ」の資格を持ちながら、地域で星空の魅力を伝え続けている。星を好きになったのは大学時代。受験に失敗し、深く傷ついていたとき、ふと見上げた星空の美しさに「もう少し頑張れる」と感じたという。「人生で一番つらい失敗だったけど、気持ちが救われた」と振り返る。

小学校教諭として、阪谷地区に赴任してから気づいたのは、地元の子どもたちが星空を「当たり前」と思っていること。「夏の大三角も、星が多すぎてどれで三角形を作ればいいか分からない」と言う子もいるほど。岡野さんはその価値を丁寧に伝え続ける活動に取り組んでいる。取材したこの日、30人以上が参加する星空観察イベントが行われていた。あいにくの曇り空だったが、室内での望遠鏡講座に子どもたちの瞳がきらきらと輝いていた。「大野に星空学校を作ることが夢です」と岡野さんは言う。「子どもも大人も集まって、みんなで大野の星を楽しめる場所を作りたい」。

