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北陸新幹線「小浜・京都ルート」で住民説明会を実施へ 地下水などの懸念に西田委員長「科学的知見に基づいた情報示す」京都府知事らも協力姿勢【福井】
福井県の杉本達治知事は1月9日、年頭の定例会見で「小浜先行開業」という初夢を語りました。その後の会見でも、早期の全線開業や全体の事業費の圧縮にもつながると強調し、今後は必要に応じて工費の削減や人員の確保など、小浜を先行開業するメリットを県として訴えていくとしています。この「小浜先行開業」の方針については、県議会も支持しています。
そうした中、自民・公明与党の国会議員らでつくる北陸新幹線敦賀-新大阪間の整備委員会の委員長を務める西田昌司参議院議員らが10日、京都府の西脇隆俊知事らと面談しました。
京都府内では、新幹線建設に根強い反対意見がある中、西田氏は住民説明会開催への協力を要請し、西脇知事は説明会開催に協力する意向を示しました。
北陸新幹線の敦賀-新大阪間のルートを巡っては、与党整備委員会が「小浜・京都ルート」での新年度中の認可・着工を目指していました。
ところが2024年12月、沿線自治体の京都府や京都市などから財政負担や工事に伴う地下水への影響、トンネル掘削時の残土処理などへの懸念が示され、認可着工の具体的な時期は白紙となりました。
こうした中、10日は北陸新幹線敦賀―新大阪間のルート検討する与党整備委員会の西田昌司委員長らが京都府の西脇隆俊知事、京都市の松井孝治市長と面談しました。
西田委員長は冒頭、「科学的知見に基づいた正しい情報を府民や市民に知ってもらうことが一番大事。国からしっかりとそういった情報を説明させてほしい」と発言。面談は冒頭のあいさつを除いて非公開で進められました。
終了後、取材に応じた西田氏によりますと、西田氏らは住民が懸念する地下水への影響について、国の取り組みの状況や科学的知見に基づいた正しい情報を知ってもらうため、住民説明会を開くことを提案し、西脇知事らに協力を求めたということです。
これに対し京都府の西脇知事は「住民、府民の理解、納得と沿線市町の協力が不可欠。説明をする場を設けることには協力する」とし、京都市の松井市長も「地下水についても科学的知見が大事。市民が納得してくれることが大事。京都市内に過去に地下トンネルが掘られて井戸水が枯れたという認識を持っている人も多い。体感的な納得も得る必要がある」と話しました。
住民説明会の開催に向けて、日程や説明会の進め方など詳しい内容は今後、詰めていくとしています。
北陸新幹線の敦賀―新大阪間の認可着工が定まらなかった背景には、京都の人たちの地下水への影響への懸念が根強いことがあります。
その理解をはかろうと、整備委員会の西田委員長は今回、住民説明会の開催を提案しました。これには、京都府西脇知事京都市松井市長いずれも協力的で、京都の住民が納得できるような丁寧な説明が求められます。
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