2023年7月、永平寺町吉峰に農家民宿「晴れのち、もっと晴れ　Farmers Hostel & Living」がオープンしました。運営しているのは芳沢郁哉さん・有希さん夫妻。

築140年になる郁哉さんの祖母の家を改装しました。

「日本ならではの古民家に興味があったし、祖母の家という身近な存在を残す価値があると思って二人で移住してきた」という郁哉さん。

床が抜けているなどボロボロだった状態から、自分たちの手で2年かけて改装しました。

有希さんのこだわりは家具。多くは新しいものではなく、いらなくなったものを譲り受けて使っています。

有希さんは「古民家なので、誰かが使ったもののほうが似合う。また、いらなくなって捨てられるようなものをできるだけ使ってよみがえらせたい」と言います。

この宿では、訪れた人たちが田植えや収穫など田舎暮らしを体験することができます。例えば、飼っている36羽のニワトリを抱っこしたり、なでなでしたり、産んだばかりの温かい卵を収穫したり…。

さらには、産みたての卵を卵かけご飯にして食べることもできます。

郁哉さんは「卵が産まれる瞬間を見た時にお客様は本当に驚いた顔をする。日本の古き良き文化を味わってもらえたなと、ほっこりした気持ちになる」と笑顔を見せます。

二人が大切にしていることは”循環を生み出す”と”身近な暮らし”。「人だけでなく自然や生き物など全てのものが交わる生活・営みを体現していきたい」と語ります。