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複数の男子児童にわいせつ 元スポーツスクール経営の男 初公判で認否を留保

県内に住む複数の男子児童にわいせつな行為をし、その様子をスマートフォンで撮影したとして、不同意性交等などの罪に問われている福井市の30代の元経営者の男の裁判が28日、福井地裁で始まりました。
     
藤沢被告:「弁護人に回答を任せます」
弁護人:「証拠が開示されていないため認否を留保します」

28日、福井地方裁判所で開かれた初公判で、起訴内容の認否について弁護側は回答を避けました。

不同意性交等罪や児童買春・ポルノ禁止法違反など性犯罪に絡む四つの罪に問われているのは、福井市石盛2丁目、元スポーツスクール経営・藤沢勝己被告(32)です。起訴状によりますと、藤沢被告は2021年から2024年にかけて県内の男子児童5人に対して、自宅などで複数回わいせつな行為をし、その様子をスマートフォンで動画に撮影し保存したとされています。
 
ただ、検察官が起訴内容を読み上げた後、内山孝一裁判長から内容の認否を問われた藤沢被告は弁護人に回答を任せるとし、弁護人は「証拠が開示されていないため認否を留保する」としました。
 
弁護人は十分な証拠の開示を求めていて、次の裁判日程は未定となっています。
 
一方、警察によりますと、藤沢被告のスマートフォンの動画などから同様の犯行が相次いで発覚しているといいます。
 
福井地方検察庁は28日、藤沢被告による6人目の被害男児を確認したとして、不同意性交等などの罪で追起訴しました。検察側は今後も多数の起訴を予定しているということです。
 
 
〈取材記者の視点〉司法キャップ:佐々木菜緒
 
■起訴内容の認否を留保した点について
これまで5回の逮捕で、警察などへの取材から藤沢被告は「おおむね容疑を認めている」と聞いていたため、初公判で認否を留保したことは驚いた。
 
■傍聴した記者としての感想
藤沢被告は白いニットに紺のパンツ姿マスクを着けていて表情は読み取れなかった。被害者が子供でもありニュースでは「わいせつ行為」と表現するが、不同意性交等という罪名からも分かる通り、起訴状に書かれた内容は口にするのもはばかられるような、本当に悪質な犯行。捜査関係者らも「県内では過去に例を見ない性犯罪」と話している。
 
■今後の裁判の見通しについて
認否を留保した藤沢被告の弁護人は「証拠が示されないから何も言えない」としか話していない。ただ、次の裁判は少なくとも1カ月先になるとされ、裁判自体が長引く可能性もある。
 
■今後の報じ方について
藤沢被告はサッカースクールを運営していて、警察によると生徒も多かったという。一方で保護者らによると「子供に慕われていた」との話もあるが、指導者でありながらなぜ悪質な犯行を繰り返したのか。また、その立場を利用したのかなど数多くの疑問がある。全国的にも性犯罪は厳しく処罰される時代。県内でこうした犯罪を再び起こさないためにも、裁判で何が明らかになるのか、得られる教訓は何かなどしっかりと取材したい。

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