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風評被害を乗り越えて 知床沖事故から2年 東尋坊観光遊覧船に客戻る 

2年前の4月23日、知床半島の沖合約1キロで遊覧船「KAZU1(カズワン)」が沈没し、乗客乗員26人のうち20人が死亡、6人が今も行方不明です。事故から2年、坂井市の観光地、東尋坊をめぐる遊覧船も風評被害を受け利用者が減っていました。しかし、現在は利用客が戻ってきているといいます。運航会社を取材しました。

知床遊覧船沈没事故で行方不明・小柳宝大さんの父:
「ひとかけらでも見つかってくれたら、今まで大変だったね、おかえりって言って、うちのお墓にも納骨したいです」
  
田島嘉晃アナウンサー:
「今年で創業50年を迎えた東尋坊観光遊覧船、これまで一度も事故はなく営業を続けてきました」
 
まもなく始まるゴールデンウィークを前に24日、福井海上保安署が東尋坊を回る遊覧船3隻の安全点検を行い「問題はなかった。安全に気を付けてもらいたい」と話しました。東尋坊観光遊覧船の阪本浩三社長は、「知床で大変だったがようやく客は戻ってきている」と話します。
  
遊覧船を運航する側にとって、ゴールデンウィークがある5月は稼ぎ時です。コロナ前までは、5月だけで1万人が東尋坊の遊覧船を利用していました。それが2年前、知床半島での事故が起きた直後の5月は7500人余りに減少しました。以降、運行会社は客の信頼を取り戻すため、新たな取り組みも進めてきました。
 
東尋坊観光遊覧船・阪本社長:
「安全運航の取り組みについて広く知ってもらおうとホームページで紹介している。救命設備、緊急時の通信手段、損害賠償保険などを表示している」
 
この取り組みが功を奏したのか、2023年は新型コロナが5類に移行したこともあり、コロナ前の1万人以上に戻りました。
 
乗船客:
「知床の船も乗ったことがある。今回は新幹線で関東から来て遊覧船に乗った」
 
Q.新幹線開業から一カ月。県内有数の観光地東尋坊の開業効果はどうかー
東尋坊の商店街の店主:
「まだまだだが、これからに期待したい」
  
東尋坊観光遊覧船はこれまでと変わらず安全第一に運行を続け、これから期待される北陸新幹線開業の追い風に乗りたいと言います。阪本社長は、遊覧船の天井に恐竜のイラストを描いた「恐竜遊覧船」も導入したこともあり「今後も安全に頑張りたい」と話していました。

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