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備蓄米放出に反対していたJA福井県五連・宮田会長「1050トン受け入れ」方針発表 3月下旬から4月上旬には店頭に 

2025.02.25 18:45

夏の猛暑などで“コメの流通量不足”が問題となったいわゆる「令和の米騒動」。国はコメ価格の高騰を受け備蓄米21万トンを市場に放出する方針を決めました。備蓄米を流通させることで、価格の抑制を図ろうとするものですが、この方針に対し「生産者の安定した収入のため」と反対の姿勢を示していたJA県五連の宮田幸一会長。しかし、25日の定例会見で宮田会長は、備蓄米放出に反対の姿勢は示しつつも、備蓄米1050トンを受け入れる方針を明らかにしました。
  
田島嘉晃アナウンサー:
「福井市内のショッピングセンターです。令和の米騒動から半年ほど経ちましたが、コメ売り場には『1家族あたり1袋限り』とする張り紙があり、安定した供給ができているとは言えないようです。売り場を見ると品薄となっているコメもあります」
 
アル・プラザベルの村中秀行食品店長は「現状はコメを発注しても入荷が少なく、供給が不安定な状況。一時期はだいぶコメの値段が上がったが、以来ずっと高止まりしている」と話します。
 
備蓄米放出の報道が出て以降も、コメの価格の高止まりは続いているといいます。この店では、コシヒカリの販売価格は例年の1.7倍から2倍に上がっています。
  
客からは「コメの値段が高い!無茶苦茶高い!」「コメの値段が高いので食べないようにしている。安くなったらまた買う」と悲鳴が上がっていました。
    
課題となるコメの円滑な流通と価格の安定のため、2月、国は緊急時にしか活用しない備蓄米21万トンを市場に放出すると発表しました。備蓄米は、国が、不作や大規模災害などに備えて、毎年全国各地から毎年20万トンずつコメを買い入れて、常時100万トンを維持しています。コメの流通を円滑にするために備蓄米を放出するのは今回が初めてです。
 
アル・プラザベルの村中秀行食品店長は「備蓄米放出でおそらく価格が下がってくると思うが、どの程度まで下がるのか、まだこちらには情報が入っていない状況」と不安げです。
   
一方、備蓄米放出について、JA県五連の宮田会長は1月の会見で「農業団体としては
備蓄米放出に反対していきたい。もし足らないのであれば生産調整をしている面積を          増やし、主食用米を作れる状態にして需給バランスを合わせてもらう」と、備蓄米放出に反対の姿勢を示していました。
   
しかし、25日のJA県五連の定例会見では「生産者の先頭に立ってコメの価格を安定化させるのがJA福井県の狙いで、基本的には備蓄米放出に反対していかなければならないが、国が放出を決めた。国の立場もあるので、それはそれで我々も従っていかなければならない」としました。JA福井県としては、備蓄米放出に反対の姿勢は維持しつつも、国の方針に従って受け入れることを決めたというのです。
     
受け入れを決めた理由について、宮田会長は「1月に備蓄米放出反対と言って全国から色んな反響があった。生産者からは『よく言った』と言われたが、消費者からはボロカスに言われた」と方針変更の背景の一端を明かしました。
   
放出される21万トンのうち15万トンについては、3月上旬にJAなどの集荷業者が国に入札を行い、備蓄米が引き渡されます。JA福井県では、3月初旬に最初に放出される備蓄米15万トンのうち1050トンを入札し、県内の卸業者を中心に販売する方針です。入札価格は現時点で明らかになっていないとしています。
   
仕入れたコメは、卸業者からスーパーなどの店へと流れ、3月下旬から4月上旬には店頭に並ぶ見通しです。
 
今回の備蓄米放出で、安定した供給、生産者、消費者が納得する価格の安定が本当に図られるのか注目です。

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