福逸品探し福逸品探しシン越前瓦で作る新たな世界

番組情報

2025年08月09日（土）放送

福逸品探し福逸品探しシン越前瓦で作る新たな世界

福井の逸品“福逸品”を視聴者にプレゼントする企画「福井逸品探し」！越前瓦をテーマに探ります。

創業70年を超える瓦メーカー「越前セラミカ」を訪ねます。“身近な存在ながら意外と詳しい所までは知らない”、そんな瓦について教えてもらいます。瓦は、陶器と同じく、粘土を形成して表面に釉薬を使用して焼き上げたもの。そして越前瓦とは、福井県内から採取した土を使って作られる、嶺北地域の瓦のことなんです。社長の石山さんによると、越前瓦の特徴のひとつが「強度」！雪の多い地域性に合わせた瓦で、1200℃という高温で焼き上げて硬くし、さらに水分量を極端に少なくすることで、冬でも凍って割れることがないようにしているんですって。そして一番の特徴が、その色。鉄分の多い釉薬を使うことで、銀鼠（ぎんねず）色と呼ばれる福井独特の色に仕上がるんだとか。確かに福井の家は銀鼠色の瓦を釣った屋根をよく見かけるため、隊長も納得の様子。この後、瓦が出来上がる一連の流れを見学させてもらった隊長なのでした。

工場見学を一通り終えると、「見学とセットの人気体験がある」と案内されたのは「瓦割り道場」。B級品の瓦を使って「瓦割り」に挑戦できるんです。かつて10枚割ったという後輩アナウンサーの話を聞き、11枚割りに挑戦した隊長でしたが…、結果は8枚。なんとも中途半端な結果になりました。

続いて案内されたのは「KAWARAS」という敷地内にあるお店。近年、瓦を使う家が減ってきているため、その良さをいろんな形で知ってもらおうと始めたそう。中でもおすすめというのが、瓦と同じ作り方をした食器。その名も「越前瓦器」！様々なサイズがありますが、長さが違うだけなので、きれいに重ねて収納できるようになっているんです。デザイナーと連携して完成させた商品で、まさにシン越前瓦と呼べる逸品でした。

■越前セラミカ

【住所】越前市池ノ上町5-12
【連絡先】0778-24-0832
【営業時間】8:00-17:00
【定休日】日曜
【ＨＰ】https://e-seramika.com/

福逸品を見つけて大満足の隊長。ところが、ぜひ見て欲しいものが、もうひとつあると聞かされてやって来たのは、福井市の「吉光工業」。そこにあったのは壁につけられた網目状の越前瓦。これは採光や換気の他、強い風や日差し、人の視線を遮る役割を持つもので、越前瓦を絶やさないためにと、建築士の小笠原さんと、施工会社の吉田さん、そして瓦工業協同組合の石山さんがタッグを組み作ったもの。見た目もおしゃれで、実用性の高いシン越前瓦の商品名は“編んだ瓦”を意味する「ウーブンセラミック」。すでに、県内にはいくつかの施工例があるんだとか。小さな部材を組み合わせて作るので、様々なサイズ、そして曲面にも対応することができる万能建材で、飾りや塀としても使えると注目されているんですって。今回隊長が見つけた「シン越前瓦」は、どれも昔からある越前瓦を絶やさないようにという職人さんたちの思いから作られたもの。その心に感動した隊長でした。