そば王国と呼ばれる福井県で栽培されているそばのほとんどは、固有の在来種です。他県で栽培されている改良品種より実が小粒で収穫時期も均一化されておらず、収穫量が少ない反面、味わい深く、香りがいいという特徴も併せ持っています。

　そんな福井県産そばに魅せられた一人が、増田そば製粉所の増田浩庸（ひろみち）さんです。

　増田さんは約10年前に建設業から業種転換して製粉所を開業。福井県産そばの「味わいと香り」を生かすため、昔ながらの石臼製粉にこだわっています。

　増田さんはスロベニア駐日大使に「越前おろしそば」を提供した際、スロベニアにもそば粉を使った料理があることを教えてもらいました。

　そして「洋風のそばがあっても面白いかも」と1年余りの試行錯誤の末、「そばパスタ」を開発。「今後も地産地消で地域貢献し、福井のそばや製品を全国に広めていきたい」と意気込んでいます。