敦賀駅前にある”ちえなみき”は敦賀市によって整備された公設民営の書店です。コンセプトは“世界樹”。

「世界は大きなひとつの木で成り立っている」という概念で、「大きな木が敦賀に根差して、人々が本を通じて知識を広げていくように木も枝分かれし、人と共に木も成長していくという思いを込めている」と店長の笹本早夕里さんは言います。

店内では新刊だけでなく、古書や洋書を含めて3万冊の本を所蔵。古今東西のあらゆる“知”に触れられる本を取りそろえていて、その並べ方もユニークです。全ての棚は“文脈棚”という、棚同士でテーマがつながるように構成されています。テーマが連鎖的につながることによって、「このテーマについてもっと知りたい！」と思った時に別の本にも出会える仕掛けになっているそうです。

他にもワークショップをはじめ、様々な企画が催されているちえなみき。笹本さんのオススメは「本人（ほんびと）コーナー」です。敦賀に住む人や敦賀で働く人がテーマに沿ったオススメの本を紹介しています。

「普段手にとってこなかった分野の新しい本に出会うことができておもしろい。また、地域の人が紹介してくれているので、お客様からも”この人知っている！” という声が聞けて、地域のつながりも感じる」と話す笹本さん。

ちえなみきは“おしゃべりしてもいい本屋さん”。また、全ての本を購入しなくても読むことができます。「書店でありながらにぎわいのある空間であり続けたい」と笹本さんは願います。

「今後。新幹線が来ることによって、県外からも多くの人が訪れてくれる。地域の人も県外の人も交流しながら、本を通じて学びを深められるような企画を考えていきたい」と意気込みます。