美浜町久々子にあるワカサ商事製麺所。

ここではちょっと変わった麺を作っています。

表はうどん、裏はそばの表裏一体の麺“うそば”です。

昭和61年に誕生した“うそば”に愛情と情熱を注いでいるのは、製麺所3代目の小畑 茂美（おばた　しげみ）さんです。

小畑さんは「自分の代になって何か新しいことができないか」と、遊び心で作り始めました。

うどんとそばは、同じ麺でもゆで時間など性質が全く違い、開発中は、何度も失敗したといいます。

そうした困難にも「これまでと違うものを作りたい。絶対に仕上げる」という気持ちで、立ち向かい、ついに完成させたのです。

完成した“うそば”は、うどん派・そば派両方の人から「うどんもそばも同時に食べられる」と話題になりました。

“うそば”の開発後も、小畑さんは地元の食材を使った新しい“うそば”の開発にも余念がありません。

中でも地元の特産である梅を使った「梅うそば」は、地元の人たちからもとても喜ばれました。

“うそば”という名前には「ずうっと そばに おってな」という思いが込められているそうです。

「健康に気を付けて“うそば”を生涯現役で作り続けたい。ずうっと自分のそばにおいておきたい」と小畑さんは、話しています。