小浜市にある「井上耕養庵」の和菓子「若狭葛ようかん」が人気を集めています。

小浜には夏は「くずまんじゅう」、冬は「でっちようかん」という季節限定の和菓子がありますが、「１年を通して販売できる名物お菓子を作りたい」という思いから作られたのが「若狭葛ようかん」です。

こだわりは地元のものを使うこと。熊川葛や瓜割の滝の水を使い、でっちようかんの技法で作られています。くずまんじゅうのもっちりとした食感と、でっちようかんの優しい甘さを楽しめます。

３代目の井上賀雄（ますお）さんは、父親が開発した「若狭葛ようかん」の新たな道を開拓しています。それは地元だけではなく全国に広めること。2015年にJAL国内線ファーストクラスの機内食に選ばれたことをきっかけに、全国のデパートやイベントなどにも採用されるようになりました。

初めて行った土地でもお客さんが並んで買ってくれるのを見ると、作っていてよかったと実感できるそうです。井上さんは「若狭葛ようかんをきっかけに、若狭という地域を知ってほしい。若狭の発展の一助になると嬉しい」と語ります。