創業240年を超える福井市の「昆布屋孫兵衛」。

この老舗和菓子店に新風を吹き込んでいるのが、17代目の昆布智成（こんぶともなり）さんです。

元々、昆布さんは家業を継ぐつもりは全くなかったそうで、東京やフランスの有名店で一流パティシエとして経験を積んできました。

「ある意味やり切った」と自分にしかできないことを模索していた時に、頭に浮かんだのが「実家を継ぎ新たな挑戦をすること」でした。

現在、昆布屋孫兵衛では、従来の和菓子の他に和菓子とフランス菓子を融合した「新しいお菓子」や出来立てを味わう「アシェットデセール」を提供しています。

新しいお菓子を作るにあたり、昆布さんはフランス菓子で培ってきた経験と、福井の土地柄や素材、老舗和菓子店という環境を吸収して生かしながら、和でも洋でもないお菓子を生み出すことにしています。

「福井の素材」の一つとして昆布さんは、「梅」を挙げます。

日本国内だけでなく、世界にも通用する逸品で、積極的に使っていきたいと話しています。

福井でしか作れない「和菓子でも洋菓子でもない新しいお菓子」。

昆布さんは「一朝一夕には作れないが、生涯をかけて昆布屋孫兵衛のお菓子、自分のお菓子を世界に発信していきたい」と意気込んでいます。