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コメ適正価格は「5キロで3600円程度」JA福井県 政府備蓄米の“随意契約”に生産者への影響と緊急時の“備え”へ不安漏らす
小泉農水相が打ち出した、政府の備蓄米を随意契約で売り渡す方針を受け、JA福井県五連の宮田会長は一定の理解を示しつつも、今後、生産者目線でのコメの適正価格が守られるのか不安を口にしました。
「いろいろと世間を騒がしている備蓄米ですが、しっかり生産者の価格を見ながら備蓄米を放出するようにしていただきたい」
会見でこう切り出したJA福井県五連の宮田幸一会長は、政府が目指す5キロ2000円台での販売について次のように述べました。
JA福井県五連・宮田幸一会長:
「高く買い付けた在庫もあるので、それと一緒に並んでいくことになる。在庫数、在庫量が気になる。(在庫量が増えるので)どう生産者米価にかかってくるか大変危惧される。政府の方針として消費者米価を下げるのはいいと思うが、その影響が生産者米価にどう絡むのか若干心配」
Q.JAが考えるコメの適正価格はー
JA福井県五連・宮田幸一会長:
「5キロで3500円~3600円が適正価格じゃないか。(これまで)コメ代はすごく安かった。それが一気に高くなった。徐々に上がればこんなに大騒ぎはしなかったと思うが、今までの農業政策、生産調整にも問題はあったと思う。農水大臣が2000円台というと、生産者米価も元に戻るんじゃないかと不安になってしまう」
小泉大臣が打ち出した備蓄米の随意契約では、政府から直接小売業者に売り渡されます。
Q.今回の備蓄米放出では、政府からJAのような集荷業者や直接小売りに売り渡される。JAは飛ばされたと言えるか―
JA福井県五連・宮田幸一会長:
「飛ばされたと思う。コメの集荷でいうと、JAは全国で30%程度。JAで価格調整なんてできない」
Q.大手小売業者がない中、福井で店頭に並ぶのかー
JA福井県五連・宮田幸一会長:
「(そういう心配は)あると思う。確かに大手の小売りは福井県内にはないと思うので、そういった現象も出てくるのではないか。まず都会で店頭に並び、福井県は遅くなる現象があるかもしれない」
Q.今後の県内の価格の動向をどうみているか―
JA福井県五連・宮田幸一会長:
「JAは集荷業者。農家のコメを集荷し、卸に販売するのが主な業務。卸の方で価格については考えているのではないか」
一方、こんな懸念もー
JA福井県中央会・永井候専務:
「備蓄米の定義は、何かあった時のためのもの。これだけ放出すると、去年夏のように南海トラフが危ないという話になったらどうするのか。本当に起きたらどうするのか。(備蓄米は)もうない、となる」
JA福井県は、消費者目線では一定の理解は示しつつも、生産者目線や緊急時への備えについて不安を漏らしました。
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