ATELIER FISK NAKAIKEMI(アトリエ フィスク 中池見)。敦賀市藤ヶ丘町にあるレザークラフトの専門工房です。営んでいるのは、奥井彰さんです。奥井さんは、若いころから皮革製品を好んで使っていましたが、店舗を探してもなかなか好きな形のバッグが見つからず、自分で作ることにしました。大学卒業後、東京のデザイン事務所に入り、デザインの基礎を学びました。

　約10年前に、故郷の敦賀に帰ってきた奥井さんは、レザークラフトのアトリエを設立。アトリエの中には、奥井さんが手作りしたバッグが所狭しと並んでいます。これらのバッグは、デパートなどで販売しているとのこと。

　バッグをよく見ると、素材に皮革以外のものを組み合わせていることに気づきます。外国の民族が手織りした布や魚の皮など、個性的なものばかりです。

　奥井さんには、30か国以上の布を見て回った経験があり、その経験を武器に、レザーと異なる素材を組み合わせ、バッグを生み出しています。

　「モノがあふれ、大量に消費される時代に逆行し、ずっと愛用してもらえるものを作り続けていきたい」「一つの作品を通して、私とお客さんの関係がキープし続けられるような、そんなバッグを作り続けていきたい」奥井さんは、お客さんが使うシーンを思い浮かべながら、今日も世界にひとつしかないバッグを作り続けています。