番組紹介
- あなたの体のお悩み解決します。
糖尿病について
2018.11.12(月)放送
今日のドクター
日本内分泌学会専門医
澤村 俊孝 先生
病気説明
日本人の3人に1人が糖尿病かその予備軍と言われていますが、糖尿病とは血糖値を下げる唯一のホルモン『インスリン』の働きが足りなくなり、食後を中心に血糖値が高い状態になり続ける『慢性の高血糖病』です。
高血糖の状態のまま放置をすると、細い血管がしらない間にボロボロになり、神経や目、腎臓の合併症を引き起こし、最悪の場合には足の切断や失明、血液透析が必要になったりします。また動脈硬化も速いスピードで進み、心筋梗塞や脳梗塞の危険が何倍にも増えてしまいます。メタボも高血圧や動脈硬化だけでなく糖尿病にもなりやすい危険な状態ですし、糖尿病の管理がうまくいかないと平均寿命が10年以上も短くなるばかりか、健康寿命はさらに短くなってしまいますので、そうならないためにも日頃から食生活や運動に関して、しっかり対策をして欲しいと思います。
意外と知らない?対処法
- 小刻みな運動でも効果があります
- 糖尿病の対策に、運動習慣というのはかかせませんが、実は運動は長く続ける時間が無くても、短い運動を小刻みに行う事でも十分良いとされています。わざわざ外に出てウオーキングをする時間が無くても、5分とか10分とかで出来る運動を小刻みで行えば良いと思います。また、運動というと、とっつきにくいイメージがあるかもしれませんが、日常生活の生活強度をあげるということも十分運動療法の1つです。要は寝ているよりも座っていた方が、座っているよりも立っていた方がカロリーは消費しますし、お友達と話したり笑ったりすることも、十分日常生活でのカロリー消費を増やすことができます。ただ寝ているだけというのがよくありませんから、立って動いてよく話すというところから始めて、定期的に体を動かすというのを心がけ糖尿病の対策をして欲しいと思います。
- 有酸素運動に加えて筋トレもすると効果的です
- 糖尿病対策の運動のポイントとしてはジョギングやウオーキングなどの、いわゆる話をしながらできるくらいの運動である有酸素運動が基本と言われていて、このくらいの負荷の運動が一番筋肉の代謝をよくすることができると言われていす。また、スクワットやジムでの器具を使った運動などの、いわゆるレジスタンス運動も合わせて行って筋肉量を増やすことで、さらに有酸素運動の効果を増強することができます。要は息が切れないような軽い運動で筋肉の代謝を良くして、さらに強い負荷の運動で筋肉量を増やすということを組み合わせて行くことが大切です。ただし、糖尿病になってしまっている人は合併症の進行具合によって、負荷の強い運動は危ない方もいるので注意をしてください。どのくらいの負荷の運動が良いかは必ず主治医と相談をして欲しいと思います。
- まとめ
- 日本人は糖尿病になりやすい人種なんです。糖尿病は症状も無く進行していきますから、健康診断でひっかかった人は症状が無くても必ず2次検診を受けて頂きたいですし、血糖コントロールがうまくいった場合でも治ったと勘違いせず、定期的な検診を心がけて欲しいと思います。
過去の放送
- 2015年05月04日(月)放送脂質異常症
- 2015年04月27日(月)放送十二指腸潰瘍
- 2015年04月20日(月)放送変形性頚椎症ってどんな病気?
- 2015年04月06日(月)放送乾燥肌対策
- 2015年03月30日(月)放送AEDの使い方
- 2015年03月12日(木)放送腎臓の働き
- 2015年02月26日(木)放送前立腺肥大症
- 2015年02月19日(木)放送皮膚がん
- 2015年02月05日(木)放送インフルエンザ
- 2015年01月29日(木)放送花粉症対策
- 2015年01月22日(木)放送気胸
- 2015年01月15日(木)放送台所でのケガの対処法
- 2015年01月08日(木)放送肝臓がん
- 2014年12月18日(木)放送肺炎
- 2014年12月11日(木)放送急性アルコール中毒
- 2014年11月27日(木)放送ロタウイルス・ノロウイルス
- 2014年11月20日(木)放送肺がん
- 2014年11月06日(木)放送糖尿病対策(1)
- 2014年10月30日(木)放送白内障
- 2014年10月16日(木)放送C型肝炎