番組紹介
- あなたの体のお悩み解決します。
動脈血栓症
2013.07.23(火)放送
今日のドクター
福井県内科医会
前野孝治先生
病気説明
私たちの体に張り巡らされた血管は高血圧や糖尿病、喫煙やコレステロールが高い状態が続くと動脈硬化が起こりやすくなります。動脈硬化が起こると、そこに悪玉コレステロールが蓄積され血圧が急激に上がった時などに、動脈硬化部位の血管の表面に傷ができ血の塊が出来て血栓が起きます。この血栓が出来た状態を動脈血栓症といい脳梗塞などの重篤な病気を引き起こす原因になります。血管は全身に繋がっていますので一度ある部位で血栓症が起こった場合、全身の血管を検査した方が良いですし、脱水状態で血がねばねばしたり、喫煙をしたり糖尿病や高血圧のコントロールが不良ですと、動脈硬化や動脈血栓症は起こりやすくなりますので、血圧の状態や夏場は脱水などにも気を付けるようにして下さい。
意外と知らない?対処法
- 動脈血栓は心筋梗塞の大きな原因のひとつです
- 心筋梗塞は動脈硬化によって引き起こされます。心筋梗塞は心臓に酸素と栄養を供給している冠動脈に動脈硬化が起こり、その部分が血栓で詰まって血液が行き渡らなくなり心臓の一部の筋肉が壊死する怖い病気です。心筋梗塞は少しずつ血管が細くなり発症するわけではなく、動脈硬化によって出来たアテロームの表面が血圧変動などで傷が付き血栓が出来る事で一気に血管が詰まります。心筋梗塞は最悪の場合、命を落とす事もある怖い病気なので動脈硬化が一度でも見つかった人は、そこに血栓症をおこして心筋梗塞を発症する可能性もありますので注意するようにしてください。
- 心筋梗塞を起こした場合は手や足を含め全身の検査が必要です
- 動脈硬化がもとで急性心筋梗塞を引き起こしてしまった場合、血管は心臓から他の臓器へと繋がっていますので、心臓だけを検査すれば良いと言うわけでは無く、手や足の血管も含めて全身を検査する必要があります。日本人の死亡原因のトップはがん、心疾患、脳卒中となっていますが、心疾患や脳卒中は動脈硬化が原因で引き起こされるケースが大多数を占めていますので、逆に手や足の血管が詰まった人は心疾患や脳卒中を引き起こすリスクも高いと考えられます。病気の予備軍を見つけたり再発予防の為にも全身の血管をチェックするようにしましょう。
- まとめ
- 高血圧や脂質異常などはほとんど自覚症状がありませんが、だんだんと動脈硬化を引き起こし何の前触れも無く、突然命に関わる事がしばしばありますので、タバコや高血圧などの危険因子を取り除き予防につなげるようにすると良いでしょう。
過去の放送
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