番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

職業性難聴

今日のドクター

福井県地方部会
清水 良憲 先生

病気説明

職業性難聴とは騒音の下で長時間労働することによって起こり、勤続年数の増加と共に徐々に進行していく難聴のことです。工事現場や工場勤務、繊維機械の大きな音を長く聞いている方に多く見られ「音の大きさ」と「暴露時間」に関係して難聴が進行していきます。耳の中にある感覚細胞が音のエネルギーによってダメージを受け少しずつ死滅していくため、高い音から徐々に聞こえづらくなって行くと考えられています。感覚細胞は死滅したら元には戻らないため、関係する職業に従事している方は注意するようにして下さい。

意外と知らない?対処法
職業性難聴には自覚症状がありません
職業性難聴は感覚細胞が徐々に死滅して行きますが、最初は4Khz付近の高音が聞こえづらくなってきます。これはアラームなどの電子的な音に使われる高音で、一般的な会話に使われる低い音には難聴の影響が無く自覚症状がありません。感覚細胞へのダメージが蓄積され会話が聞きづらくなって来た時には、難聴がかなり進行してしまっていますし、感覚細胞は元には戻らないため予防が重要になります。予防は防音用の耳栓を使い音のエネルギーを軽減するようにすると良いでしょう。
職業性難聴と同じく騒音性難聴があります
職業性難聴は勤続年数が長い方に見られるため、若い方は職業性難聴にはなりません。ただし職業性難聴と同じく大きな音をきいて難聴になる騒音難聴、音響外傷は近年若い方に多く見られています。これは大きな音をヘッドホンで聞いたり、コンサートで大音量に暴露する機会が増えたためと考えられています。突然の大きな音で起こる音響外傷では、ステロイドやビタミン剤で治療を行いますが回復は難しいことも多いので予防を心がけるようにしてください。
まとめ
職業性難聴や騒音性難聴、音響外傷は予防を行うことが一番です。防音用の耳栓を使う、ヘッドホンの音量は適正に保つなどの予防を心がけるようにすると良いでしょう。
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