番組紹介
- あなたの体のお悩み解決します。
動脈硬化
2013.06.11(火)放送
今日のドクター
日本循環器学会 循環器専門医
吉田博之先生
病気説明
水道管と同じように、血管も長い間使っていると途中にものがたまり、狭くなり、詰まってしまいます。これが動脈硬化です。動脈の血管は外膜・中膜・内膜の3層構造になっており、傷ついた血管の内膜に小型のコレステロールがしみ込み、白血球の一種であるマクロファージが、内膜で変性したコレステロールを異物として取りこみ、死がいとなって塊になります。これをアテローム硬化といい、血管がせまくなって狭心症を引き起こしたり、そこに血小板が付着して大きくなり、血管が詰まって心筋梗塞や脳血栓を引き起こします。動脈硬化は進行するまで自覚症状がほとんどないので、こういった重篤な病気になって初めて気がつくことが多いのです。
意外と知らない?対処法
- 動脈硬化は予防が大事です
- 動脈硬化は、進行してからでは治す事は難しく予防が重要になります。血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪の量が多かったり、善玉コレステロールが少なくなると動脈硬化が起こりやすくなります。悪玉はコレステロールを全身に運ぶのに対して、善玉は逆にコレステロールを肝臓に戻す働きがありますので、悪玉を減らし善玉を増やす事が予防に繋がります。悪玉を減らす事は薬以外では難しいのですが、善玉は禁煙や適度な食事・運動で増えます。中性脂肪が多いと悪玉は小型の超悪玉となり、動脈硬化が進行しますので、中性脂肪を減らす為に太っている方はダイエットをすると良いでしょう。
- 女性は閉経後の急激な進行に注意して下さい
- ヒトは血管とともに老いると言います。動脈硬化は血管の老化現象ですので年齢を重ねる毎に進行していきます。男性は年齢と共に比例して動脈硬化が進行しますが、女性は男性に比べて若いうちの動脈硬化が少ない傾向にあります。これは女性ホルモンのエストロゲンが善玉コレステロールの生成を助ける働きがある為です。ただし、女性は閉経を過ぎると急激に動脈硬化が進行しますので女性は大丈夫という事ではありません。また、コレステロールや中性脂肪以外に、高血圧、糖尿病、喫煙は動脈硬化の重要な原因となりますので注意するようにして下さい。
- まとめ
- 動脈硬化はなってしまうと治療が難しく手術が必要になる場合も出てきてしまいます。動脈硬化にならない為にも予防を心がけ、規則正しい生活習慣を身につけるようにしましょう。
過去の放送
- 2015年05月04日(月)放送脂質異常症
- 2015年04月27日(月)放送十二指腸潰瘍
- 2015年04月20日(月)放送変形性頚椎症ってどんな病気?
- 2015年04月06日(月)放送乾燥肌対策
- 2015年03月30日(月)放送AEDの使い方
- 2015年03月12日(木)放送腎臓の働き
- 2015年02月26日(木)放送前立腺肥大症
- 2015年02月19日(木)放送皮膚がん
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- 2015年01月29日(木)放送花粉症対策
- 2015年01月22日(木)放送気胸
- 2015年01月15日(木)放送台所でのケガの対処法
- 2015年01月08日(木)放送肝臓がん
- 2014年12月18日(木)放送肺炎
- 2014年12月11日(木)放送急性アルコール中毒
- 2014年11月27日(木)放送ロタウイルス・ノロウイルス
- 2014年11月20日(木)放送肺がん
- 2014年11月06日(木)放送糖尿病対策(1)
- 2014年10月30日(木)放送白内障
- 2014年10月16日(木)放送C型肝炎