番組紹介
- あなたの体のお悩み解決します。
夜間頻尿について
2019.01.21(月)放送
今日のドクター
日本泌尿器科学会認定専門医
小林 忠博 先生
病気説明
夜間頻尿とは、夜寝ているときに排尿の為に、トイレに一回以上起きなければいけないという訴えで、その事により困っている状態の事です。夜間の排尿回数が2回以上になると、その方の生活の質が低下しやすくなるので、そういった方は医師に相談をして欲しいと思います。
夜間の排尿回数が2回以上あると、65歳以上の高齢者では、転倒リスクがおよそ2倍に上がってしまいます。転倒により、骨折をしてしまい、骨折がもとで寝たきりになる可能性が高くなる問題があります。また、夜間頻尿のある方のおよそ60%が再入眠困難といって、その後熟睡できず、朝、眠気を残し、仕事に集中できなくなる問題もあります。夜間頻尿にお困りの方は、排尿した時間と1回排尿量を記録した排尿日誌をつけて医師に相談してほしいと思います。
意外と知らない?対処法
- 泌尿器科の検査は痛くありません
- 泌尿器科での検査というと痛みを伴うというイメージを持たれている方は多いと思いますが、そうではありません。現在の検査は簡単な問診や検尿、おなかに超音波をあてるだけの残尿検査で痛みを伴うことはまずありません。頻尿を起こしている原因にもよりますが、頻尿の治療には自律神経を調整するお薬や、生活指導、運動療法なども行います。尿の悩みを解決することが生活の質を向上させる事につながりますし、決して検査は怖いものでは無いということを理解してほしいと思います。
- 内科的疾患が隠れている場合があります
- 実はちょっと注意をしてほしいのが、夜間頻尿には前立腺肥大症や過活動膀胱のような泌尿器科の疾患だけでは無く、内科的な疾患が原因になっている事があるということです。心不全や高血圧、睡眠時無呼吸症候群や糖尿病、腎機能不全といったものが原因で夜間頻尿を起こしている場合がありますし、過剰な水分摂取やカフェイン、アルコール等で尿量が多くなり、夜間頻尿を起こしている事もあります。そういった原因を判断するためにも排尿日誌というのは大事なので、排尿日誌で排尿の時間や尿量を記録すると良いと思います。
- まとめ
- 夜間頻尿と言っても、尿量が多い多尿が原因なのか、泌尿器科的な疾患が原因なのか、原因にもいろいろあります。尿のトラブルというのは一般的ですから、おかしいと感じたら専門医に相談いただき、悩みを解消して生活の質を向上して欲しいと思います。
過去の放送
- 2016年10月03日(月)放送頭痛について
- 2016年09月26日(月)放送うつ病について
- 2016年09月12日(月)放送脳梗塞について
- 2016年08月22日(月)放送子宮がんについて
- 2016年08月15日(月)放送マイコプラズマ肺炎について
- 2016年08月08日(月)放送立ちくらみについて
- 2016年08月01日(月)放送百日ぜきについて
- 2016年07月04日(月)放送帯状疱疹について
- 2016年06月20日(月)放送家庭でできる食中毒予防について
- 2016年06月13日(月)放送白血病について
- 2016年05月30日(月)放送気胸について
- 2016年05月23日(月)放送肩こりの解消法について
- 2016年05月02日(月)放送子どものスポーツ障害について
- 2016年04月25日(月)放送頻尿予防について
- 2016年04月04日(月)放送胃潰瘍について
- 2016年03月28日(月)放送子供の発達障害ADHDについて
- 2016年03月21日(月)放送強力な感染症『はしか』について
- 2016年03月14日(月)放送睡眠時無呼吸症候群
- 2016年02月22日(月)放送『うおのめ』と『たこ』について
- 2016年02月15日(月)放送大腸がんについて