番組紹介
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女性に多いホルモンの減少を引き起こす甲状腺機能低下症
2015.08.03(月)放送
今日のドクター
日本内分泌学会評議員専門医指導医
此下忠志先生
病気説明
甲状腺は男性の「のどぼとけ」(甲羅のような形です)の下あたりにあり、体のいろいろな機能を調整するホルモンを分泌している器官です。この機能が低下してくるのが甲状腺機能低下症で、低下することにより、いろいろな症状が出ます。甲状腺の機能を低下させる病気が男性よりも女性に多いため、結果的に甲状腺機能低下症も男性よりも女性に多くなります。例えば、元となる病気である慢性甲状腺炎は、成人女性のおよそ1割がかかっているという報告もあります。
意外と知らない?対処法
- 甲状腺の機能が低下すると元気がなくなります
- 甲状腺が分泌するホルモンは、新陳代謝を上げるホルモンであり、その分泌が低下する事で、結果的に元気が無くなります。元気が無くなる以外にも、いろいろな症状があります。例えば、体重が増える、足などがむくむ、声がかれる、寒がりになる、脈がゆっくりになる、便秘になる、髪の毛が抜けるなどの症状です。これらのような症状があり、異常なだるさが続いたら甲状腺機能低下症を疑い、病院で詳しい検査を受けると良いでしょう。
- 減少したホルモンは薬で補うことが可能です
- 甲状腺機能低下症そのものを元通りに治すことはできませんが、機能低下により減少したホルモンは飲み薬で補うことが出来ます。その結果、症状が相当よくなることが期待できます。いろいろな病院を受診してもなかなか原因が分からず、たまたま内分泌系に詳しい病院で甲状腺ホルモンの血液検査をして分かる場合もあります。甲状腺機能低下症は、がんのような種類の怖い類の病気では無いとは言えますが、長く放置すると体に水分が溜まり、重い心不全となる可能性もある点は注意が必要でしょう。
- まとめ
- お話しして参りましたように、甲状腺の機能が低下すると、だるい、疲れやすいなどの特定の病気でなくても感じるような症状が出ます。このような症状が長く続き、体重が増える、むくみが出る、寒がりになる、無表情になるといったような症状も合わせて出てくるようでしたら、甲状腺機能低下症を疑い、一度病院できちんとした検査を受けることをお勧めします。
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