番組紹介
- あなたの体のお悩み解決します。
気管支炎
2013.12.10(火)放送
今日のドクター
日本呼吸器学会専門医・指導医
出村芳樹先生
病気説明
気管支炎には慢性気管支炎と急性気管支炎があり、一般的に呼ばれている気管支炎とは急性気管支炎の事です。急性気管支炎は急性咽頭炎や急性扁桃炎と同じくかぜ症候群のひとつとされており、空気の通り道である比較的太い気管支に刺激性の物質やウイルス、細菌などで炎症が起こり、発熱や咳、痰などの症状がでます。特に気管支炎では咳が症状として重要です。ウイルス感染によるものであれば通常自然に治りますが、細菌感染によって体力が低下している場合などは肺炎など重症化する事もありますので、手洗いやうがい、マスク着用などで予防をこころがけると良いでしょう。
意外と知らない?対処法
- 咳が長引く場合には注意が必要です
- 通常の風邪であれば一週間ほどで咳も収まる場合が多いですが、咳が長引く場合には肺炎や肺結核など他の感染症が隠れていたり、そのほかにも気管支喘息やアレルギー性鼻炎が潜んでいる場合があり、これは長引く咳の原因として、高頻度に認められます。また、肺がんや心不全など重い病気が隠れている場合もありますので、こういった病気を見逃さないように、長引く咳がある場合には一度病院できちんとした検査を受けると良いでしょう。
- 気管支炎は安静にしていることが大事です
- 気管支炎は対症療法や、安静を保ち、体調を整えることにより治っていきますので、抗生物質による治療は行われません。というのも気管支炎を引き起こす主な原因はウイルス感染によるもので、抗生物質は細菌に対しては有効ですがウイルスに対しては効果が無く、場合によっては、副作用など不利益が生じることもあるからです。ただし気管支炎の場合でも、高熱が三日以上続いたり、どろっとした濃性の痰や鼻汁がでる場合、へんとうの大きな腫れや中耳炎、副鼻腔炎の合併、強い炎症反応がある場合などは、かぜ症候群、気管支炎でも抗生物質による治療が必要になりますので、こういった症状がある場合はすぐに病院を受診するようにしてください。
- まとめ
- 気管支炎は咳が長引き風邪かなと思っていても、気管支喘息の場合もありますし、結核やがんなど他の病気が隠れている可能性もあります。2週間から一ヶ月以上咳が続く場合には他の病気も疑い、病院で検査を受けるようにすると良いでしょう。
過去の放送
- 2016年01月25日(月)放送シーズン到来!花粉症対策
- 2016年01月11日(月)放送突然の頭痛に注意!くも膜下出血について
- 2015年12月14日(月)放送つらい冷え性を対策
- 2015年12月07日(月)放送忘年会シーズン到来!お酒の飲み方について
- 2015年11月23日(月)放送これからの時期注意したい!RSウイルス感染症について
- 2015年11月16日(月)放送胸焼けの原因かも?逆流性食道炎について
- 2015年11月02日(月)放送気をつけよう!糖尿病の対策について
- 2015年10月26日(月)放送インフルエンザ対策
- 2015年10月12日(月)放送よく聞く皮膚の病気、アトピー性皮膚炎について
- 2015年10月05日(月)放送急に眠くなる!「ナルコレプシー」という病気について
- 2015年09月21日(月)放送多くの子どもに発症する急性中耳炎について
- 2015年09月14日(月)放送女性を悩ませる更年期障害について
- 2015年08月10日(月)放送肺の生活習慣病!COPDという病気について
- 2015年08月03日(月)放送女性に多いホルモンの減少を引き起こす甲状腺機能低下症
- 2015年07月13日(月)放送熱中症の対策
- 2015年06月29日(月)放送長引く咳には要注意!ぜんそくについて
- 2015年06月22日(月)放送腰痛を予防しよう!
- 2015年06月01日(月)放送結核
- 2015年05月18日(月)放送胆のう炎・胆管炎
- 2015年05月11日(月)放送高齢者に多い床ずれ