番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

熱中症対策

今日のドクター

福井大学医学部救急医学講座助教
森田浩史先生

病気説明

熱中症とは暑い時に体に高熱がこもり、体調が悪くなる時の総称の事を言います。気温や湿度が高い所で起きやすく、夏の初め頃から発生しやすくなります。
気温が高いと体の熱もこもりやすく、湿度が高いと汗が蒸発しにくいため、汗の気化熱による体温コントロールがうまく出来なくなります。症状は熱中症の重症度によっても変わりますが、軽度(Ⅰ)では筋肉のつっぱりやめまい感。中等度(Ⅱ)では頭痛や嘔吐、全身の脱力感。重傷(Ⅲ)になると意識障害を来たし命に関わる事もあるので十分に対策をするようにして下さい。

意外と知らない?対処法
暑さに体がなれるまでは熱中症も起こりやすくなります
熱中症は体が暑さに慣れていない時期の方がなりやすく、重症に陥る方も増える傾向にあります。
実際に2010年度に熱中症で搬送された人の数を見ると、梅雨が明けて最初の熱波が始まった後から患者数が急増し、死亡者数も同時に増加します。
しかし第2波、第3波は更に長く暑い熱波にもかかわらず、患者数や犠牲者は第1波に比べて少なくなっています。これは体が暑さに慣れた為と考えられますので、暑さになれるまでが熱中症の危険性も高いと言うことを理解し、しっかりと対策をするようにしてください。
水分と塩分の摂取が大事です
汗は体内の水分と一緒に塩分も含んでいます。よって、水やお茶を飲むだけでは体内から失われた塩分を補う事が出来ませんので、熱中症の対策に十分とは言えません。熱中症対策には塩分を含んだ水分が良いとされていますし、味噌汁や梅干、塩分を含んだアメなども良いとされています。
暑い時にはアイスやかき氷など冷たいものを食べれば良いと思われている事もありますが、塩分が含まれていなければ冷たいもので体温を下げる事しか出来ませんし、アルコールを飲む方もいますが、アルコールは利尿効果を高めるだけで全く水分補給にはなりませんので、熱中症対策にはならないという事を覚えておいてください。
まとめ
熱中症は自分が気を付ける事も大切ですが、周りの同僚や部活仲間が気を配り、体調や水分補給がちゃんと出来ているかを見てあげる事も大切です。ぜひ周りの方も注意して見てあげるようにして下さい。
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