番組紹介
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COPDについて
2018.10.22(月)放送
今日のドクター
日本呼吸器学会専門医・指導医
白﨑 浩樹 先生
病気説明
COPDとは慢性閉塞性肺疾患という病気の英語の頭文字ですが、肺気腫や慢性気管支炎と呼ばれていた病気の総称になります。タバコの煙などの有害物質を長期に渡って吸い込むことで生じる病気で、息切れや、慢性のせき、たん、などの症状があり、重症になると息苦しさで日常生活にも支障が出る病気です。
COPDの原因は、そのほとんどがタバコです。タバコの煙を吸い込むことで気管支に炎症が起きて細くなり空気の流れが低下します。また気管支の先にある肺胞が破壊されて酸素の取り込みも低下します。COPDは10年20年という長い年月をかけてゆっくりと進行していきますし、検査をしなければ早期には気づきにくい病気です。進行すると、かぜなどの感染をきっかけに急激に症状が悪化する事があります。タバコはCOPDだけでは無く『がん』などいろいろな病気の原因になってしまいますから、タバコを吸っている方は早く禁煙をするようにして欲しいと思います。
意外と知らない?対処法
- 病院に来ない方が多いので気をつけましょう
- COPDとして治療を受けている患者数はおよそ26万人ですが、実はこれは氷山の一角で、COPDと気づかずに治療を受けていない方は、およそ530万人いると言われていますから、90%以上の方が病院を受診していないことになります。COPDの診断はスパイロメトリーという簡単な肺活量の検査で出来ますし、息苦しさや、せき、たんという症状は歳のせいだと思って気づきにくいという事がありますから、自覚症状があったら一度検査を受けて欲しいと思います。
- 破壊されてしまった肺の構造は元には戻りません
- 喫煙によって破壊されてしまった肺の構造は、残念ながら今の医学を持ってしても、元通り健康な肺に戻すことは出来ません。肺の機能というのは年齢とともに下がって行きますが、タバコを吸っていると、早く下がってしまいます。禁煙をすることで緩やかな低下の状態に戻せますし、例えば45歳で禁煙した時と65歳で禁煙した時ではその後の肺の機能にかなり差が出てきてしまいますから、出来るだけ早く禁煙をするようにしてほしいと思います。
- まとめ
- COPDはあまり聞き慣れない病気かもしれませんが、気づかないうちに進んでいく病気ですし、病気の知識を持ち、早期発見・早期治療につなげることが大事だと言うことを忘れないで欲しいと思います。
過去の放送
- 2014年10月09日(木)放送突発性難聴
- 2014年09月25日(木)放送白血病
- 2014年09月18日(木)放送高尿酸血症
- 2014年09月04日(木)放送排尿障害
- 2014年08月28日(木)放送帯状疱疹
- 2014年08月14日(木)放送骨粗しょう症
- 2014年08月07日(木)放送粉瘤
- 2014年07月17日(木)放送日焼け
- 2014年07月03日(木)放送熱中症対策
- 2014年06月26日(木)放送鼠径ヘルニア
- 2014年06月12日(木)放送心房細動
- 2014年06月05日(木)放送手足口病
- 2014年05月22日(木)放送胃潰瘍
- 2014年05月15日(木)放送五月病
- 2014年05月01日(木)放送めまい
- 2014年04月24日(木)放送片頭痛
- 2014年04月10日(木)放送手あれ
- 2014年04月03日(木)放送起立性調節障害
- 2014年03月13日(木)放送気管支ぜんそく
- 2014年02月27日(木)放送腰椎椎間板ヘルニア