番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

腰椎椎間板ヘルニア

今日のドクター

福井県整形外科医会
上田康博 先生

病気説明

腰椎椎間板ヘルニアとは背骨をつなぐクッションの役割をしている椎間板が変性して弱くなり、椎間板の中央にある髄核という柔らかい組織が突出した状態のことを言います。椎間板の周りには神経の束が走っており、椎間板から突出した髄核が神経に当たり炎症を起こすことによって、お尻から太もも、ふくらはぎやすねに痛みが現れます。20代から40代の方に多く見られますので、腰にあまり負担をかけ過ぎないよう、日頃から腰をいたわるようにしてください。

意外と知らない?対処法
喫煙はよくありません
一般的に喫煙は肺がんや心筋梗塞、脳卒中などの危険因子として知られていますが、椎間板にも悪影響を及ぼしてしまい喫煙者は非喫煙者に比べて、椎間板の変性を20%程度進行させると言われています。喫煙をする事によって血管が収縮してしまい、それによって血流が悪くなります。もともと椎間板は血流量が少ないのですが、喫煙による血管の収縮で椎間板への血流量がさらに少なくなってしまい、変性を進行させると考えられています。喫煙は椎間板ヘルニアの発症や手術後の再発リスクも高めてしまいますので、健康のためにも禁煙をすると良いでしょう。
手術をしなくても治る可能性があります
腰椎椎間板ヘルニアの場合、多くは鎮痛剤や注射、リハビリなどの保存療法で症状が和らぎ、手術が必要になるのは1割か2割程度しかおりません。一般には下肢の痛みが強く、2・3ヶ月の保存療法で改善しない場合や排尿障害がある場合、手術が必要になることがあります。手術では下肢の神経痛を和らげる事を目的に、突出した髄核(ヘルニア)を切除するのですが、腰痛はヘルニア以外の原因で起こっていることが多いので、腰痛そのものを治すものでは無いということを覚えておいてください。
まとめ
腰椎椎間板ヘルニアは、一般的に腰への負担が大きいと起こりやすいので、腰に大きな負担をかけた後に足のしびれや痛みを感じたら、ヘルニアの可能性もありますので医師に相談すると良いでしょう。
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