番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

心房細動

今日のドクター

日本循環器学会専門医
竹森一司先生

病気説明

心房細動とは心臓が正常に拍動していない不整脈の一種で、心房と呼ばれる心臓の上の部屋が小刻みに震え、十分に機能しなくなる病気です。
高齢になるほど心房細動の発症率もあがりますが、慢性的に心房細動があり健康診断などで発見される方と、一時的な心房細動しかなく、病気が見過ごされる方があります。胸の違和感や、胸の痛み、動悸などの自覚症状がある場合もありますが、まったく無自覚で病気が進行する場合もありますので、病気の理解を持ち、注意するようにしてください。

意外と知らない?対処法
脳梗塞の発症につながる事があります
心房細動の怖いところは、心房が小刻みに震える事で心臓内の血液が滞り、通常できるはずのない心臓の中に血栓が出来る可能性があるという事です。そして心臓の中で出来た血栓がはがれ、血液の流れに乗り脳に運ばれ脳梗塞を引き起こす事があります。
実際、脳梗塞を引き起こす原因の約3割は、心臓内の血栓が原因と言われていますし、心房細動では比較的大きな血栓が脳まで運ばれる事が多く、重症化しやすい脳梗塞を引き起こす危険性があります。
心房細動は自覚症状が無い事も多く、自覚症状が無いから健康と思い込み、突然、脳梗塞を発症してしまう事もありますので注意して下さい。
薬を飲んで症状が治まっても油断は禁物です
心房細動が見つかった場合、薬によって心房細動が起こりにくくする治療が行われることもありますが、症状が治まったからと言っても心房細動自体が治ったわけでは無い事もよくあります。内服薬により自覚症状は消失したが、実は心房細動はこれまで同様に起こっているということです。
一方カテーテル治療は、内服治療よりもより確実に心房細動を起こしにくくすることができ、さらにこの治療の数ヶ月後にこれまでの内服薬を減量できることもあります。何度もお話するように心房細動の怖いところは、心臓内に血栓が出来るリスクが高くなる事ですから症状が治まったからといって油断はせず、自分がまだ心房細動をもっているのかどうかをしっかり見極めてもらわなくてはなりません。
まとめ
心房細動の多くは病院でも診断が困難ですが、自分で脈拍を測定してもらっていたため心房細動を発見できたということも少なくありません。
常日頃から脈拍を測定する、あるいは胸に違和感を感じたときに脈拍をチェックしていつもとどう違うかを調べることができれば、健診などで見逃された心房細動を早期に発見して脳梗塞の発症を未然に防ぐことができるでしょう。
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