番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

起立性調節障害

今日のドクター

日本児童青年精神医学会認定医
熊﨑博一先生

病気説明

起立性調節障害とは、自律神経のバランスの乱れやストレスなどで起きる病気です。午前中を中心に、立ちくらみやめまい、腹痛、頭痛、食欲低下などを症状として訴えます。
中学生前後、特に女の子に多い傾向があります。周囲の方からは怠けているように見られてしまうことが多く、病気として認識されないことがありますが、中学生前後でそのような症状があったら、起立性調節障害という病気を頭に入れておいて医師に相談をするようにしてください。

意外と知らない?対処法
起立性調節障害になると睡眠に影響します
起立性調節障害の原因の一つは交感神経、副交感神経のバランスの崩れです。
起立性調節障害では、午前中に交感神経が活性化せず、5〜6時間以上も後ろにずれ込んできます。その結果、朝に身体が休止しているような状態になり、その一方で、深夜になっても交感神経の活動性が下がらないため、夜は身体が元気になり、寝つきが悪くなります。
起立性調節障害になると自律神経のバランスが悪くなり、睡眠が崩れる為に眠る時間が遅くなり、朝起きられないといった不眠に陥りやすくなってしまいます。
規則正しい生活や休養を取って、睡眠を取るなど、ストレスを溜めないようにする事が大事です。また起立性調節障害は鬱や不安症など他の原因が隠れている場合もありますので、そういった病気を見つけ、病気の根本的な治療も大事だということを覚えておいてください。
不登校の原因と決めつけてあげないでください
起立性調節障害になると、不眠から朝起きられず学校を休みがちになる事もありますが、起立性調節障害だけが不登校の原因となっているわけではありません。
実際、不登校には本人の問題、学校などの環境的な問題、家族などの問題、この3つそれぞれの原因が関係しあっています。
起立性調節障害は自律神経失調症の一種で本人の問題の部類に入るのですが、本人の問題だけで不登校の原因と決め付けないようにしてあげてください。
まとめ
起立性調節障害は多様な症状が出る分かりにくい病気です。まわりの方も病気の正しい理解を持ち、また、気になる症状がある場合、医師に相談すると良いでしょう。
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