番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

気管支炎

今日のドクター

日本呼吸器学会専門医・指導医
出村芳樹先生

病気説明

気管支炎には慢性気管支炎と急性気管支炎があり、一般的に呼ばれている気管支炎とは急性気管支炎の事です。急性気管支炎は急性咽頭炎や急性扁桃炎と同じくかぜ症候群のひとつとされており、空気の通り道である比較的太い気管支に刺激性の物質やウイルス、細菌などで炎症が起こり、発熱や咳、痰などの症状がでます。特に気管支炎では咳が症状として重要です。ウイルス感染によるものであれば通常自然に治りますが、細菌感染によって体力が低下している場合などは肺炎など重症化する事もありますので、手洗いやうがい、マスク着用などで予防をこころがけると良いでしょう。

意外と知らない?対処法
咳が長引く場合には注意が必要です
通常の風邪であれば一週間ほどで咳も収まる場合が多いですが、咳が長引く場合には肺炎や肺結核など他の感染症が隠れていたり、そのほかにも気管支喘息やアレルギー性鼻炎が潜んでいる場合があり、これは長引く咳の原因として、高頻度に認められます。また、肺がんや心不全など重い病気が隠れている場合もありますので、こういった病気を見逃さないように、長引く咳がある場合には一度病院できちんとした検査を受けると良いでしょう。
気管支炎は安静にしていることが大事です
気管支炎は対症療法や、安静を保ち、体調を整えることにより治っていきますので、抗生物質による治療は行われません。というのも気管支炎を引き起こす主な原因はウイルス感染によるもので、抗生物質は細菌に対しては有効ですがウイルスに対しては効果が無く、場合によっては、副作用など不利益が生じることもあるからです。ただし気管支炎の場合でも、高熱が三日以上続いたり、どろっとした濃性の痰や鼻汁がでる場合、へんとうの大きな腫れや中耳炎、副鼻腔炎の合併、強い炎症反応がある場合などは、かぜ症候群、気管支炎でも抗生物質による治療が必要になりますので、こういった症状がある場合はすぐに病院を受診するようにしてください。
まとめ
気管支炎は咳が長引き風邪かなと思っていても、気管支喘息の場合もありますし、結核やがんなど他の病気が隠れている可能性もあります。2週間から一ヶ月以上咳が続く場合には他の病気も疑い、病院で検査を受けるようにすると良いでしょう。
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