番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

RSウイルス

今日のドクター

福井県小児科医会理事
谷口義弘先生

病気説明

RSウイルスとは1歳までにおよそ50%、2歳までにほぼ100%のお子さんが感染すると言われているウイルスです。このウイルスに感染すると鼻水や咳、時に40度前後の高熱を引き起こす事があり、重症化して肺炎や喘息の様に息がゼイゼイする細気管支炎、無呼吸発作など命に関わる病気につながる場合があります。通常は冬に流行するウイルスですが、2011年以降は7月頃から4月頃まで感染が確認されています。小さいお子さんが初めて感染した時ほど重症化しやすいウイルスですので、周りの方が手洗いやマスク着用などしっかりと予防するようにして下さい。

意外と知らない?対処法
RSウイルスは大人の感染予防が大事です
RSウイルスは通常の予防抗体では予防できませんので一生のうちに何度も感染するウイルスです。その為、大人の方ももちろん感染します。ただ、大人の方は感染しても比較的症状が軽いため、単なる風邪と思い感染を拡大させてしまうことがあります。産まれたばかりのあかちゃんは母親から抗体をもらっているから大丈夫と思われている方も多いですが、RSウイルスは母親からの抗体では感染防御が出来ませんので、大人の方から感染を広げないようにして下さい。RSウイルスは飛沫感染、接触感染によってうつりますので、マスク着用や手洗いで予防を心がけると良いでしょう。
RSウイルスには有効なお薬がありません
RSウイルスは先ほどお話しした様に一生に何度も感染するウイルスですが、今のところ有効なお薬はありません、そのため状態に応じて症状を和らげる治療を行う事になります。ウイルス感染が引き金で他の細菌感染症にかかった場合は抗生物質による治療も行われますが、抗生物質は細菌に対してのみ有効でウイルスには全く効果がありません。また、細気管支炎などを発症した場合、1週間程入院が必要になる場合もありますので、単なる風邪と思わず、受診をされると良いでしょう。
まとめ
RSウイルスは初めて感染した小さいお子さんほど重症化しやすいウイルスです。感染経路は大人の方からの事もありますので、乳児等の小さいお子さんがいる家庭では風邪と思うような症状の時はマスク着用や手洗いの徹底で慎重に予防を心がけると良いでしょう。
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