番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

肺高血圧症

今日のドクター

日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
赤井雅也 先生

病気説明

肺高血圧症は、いろいろな原因によって心臓から肺に血液を送る肺動脈の血圧が高い状態が続く病気です。肺や心臓の血液循環が悪くなり、肺や心臓の機能に障害が起こり、動悸.浮腫.息切れ.易疲労感、失神などの様々な症状があらわれます。通常、安静時における肺動脈の平均圧は20mmHgを越えませんが、肺高血圧症の方の場合は25mmHgを越えます。
肺高血圧症は予防法は無く、治癒が難しい病気で、以前はかなり死亡率の高い病気でした。

意外と知らない?対処法
初期症状での発見が難しい
肺高血圧症の初期の段階では、通常の生活では症状が出にくいのです。ある程度進行した時点で初めて、強めの運動をした時などに今までとは違う息切れ.動悸.易疲労感などの症状が出てきます。診断ではまずは肺高血圧症ではないかと疑うことが重要です。レントゲン.超音波などの検診で肺高血圧症を疑ったら、右心カテーテル検査で診断を確定し治療が始まります。
お薬による治療が可能です
ここ10年くらいで肺動脈の拡張作用がある薬や、肺動脈の収縮を防ぐ薬などでの効果の高い薬物療法が可能になりました。また、酸素の作用で血管は拡張するため、在宅酸素療法を併用することもあります。肺高血圧症は成人では女性に多い特発性のものと、膠原病や先天性心疾患、慢性呼吸器疾患など10数種の病気に伴い発症する続発性のものにわけられます。
まとめ
肺高血圧症は初期には症状が出にくいので発見しにくく、一旦発症すれば治療に時間がかかる病気です。以前は肺移植しか助かる治療法がありませんでしたが、現在は薬物療法での治療が可能です。
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