番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

ロコモティブシンドローム

今日のドクター

福井県整形外科医会
内田 研造 先生

病気説明

ロコモティブシンドローム(ロコモ)とは聞きなれない言葉ですが、骨や関節、筋肉といった運動器が衰えてきている状態の事を言います。ただし、はっきりと目に見える形で現れるわけでは無いので自覚しにくく『最近つまずきやすい』『ちょっと膝が痛む時がある』など運動器の機能が衰え始めている状態がロコモティブシンドロームの始まりと言われていますので、高齢の方も年齢のせいにせず、危険な状態にあるという認識を持つようにして下さい。

意外と知らない?対処法
段を上る時に手すりが必要であればロコモの心配がある
ロコモティブシンドロームは運動器の機能が衰えて来た状態ですので、日常の簡単な動作がしづらくなって来ています。『掃除機の使用等、やや重い仕事が困難である』『片脚立ちで靴下が履けない』『家の中でつまづく』『2キロ程度の買い物を持ち帰るのが困難』『15分くらい続けて歩けない』『横断歩道を青信号で渡り切れない』『階段を上るのに手すりが必要』など7つの項目のうち、一つでも当てはまればロコモの心配があります。こういった症状の予防のためにも片脚立ち運動や簡単なスクワットなど無理のない範囲で運動を行うと良いでしょう。
ロコモを放っておくと寝たきりになる可能性が高い
ロコモティブシンドロームは運動器の衰えから要介護になる危険性が高い状態にあります。特にロコモを引き起こす三大原因は『骨粗鬆用』『変形性膝関節症』『腰部脊柱管狭窄症』があり、こういった疾患から転倒・骨折・関節疾患を引き起こして寝たきりになってしまうことがあります。全国で介護が必要になった人のうち約20%は運動器の衰えによるもので運動器を維持する事が重要だと言うことを忘れないで下さい。
まとめ
現在、60歳以上の方の約9割はロコモティブシンドロームだと言われていますので、健康で居続ける為にも無理のない範囲で体を動かすよう心がけると良いと思います。また症状が酷い場合には他の疾患の可能性もありますので整形外科を受診すると良いでしょう。
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