日本耳鼻咽喉科学会 福井県地方部会
杉本 千鶴　先生

花粉症とは体内に入ってきた花粉という異物に対して過剰な反応がでる病気の事です。日本ではスギ花粉に対する花粉症が多く、2月下旬から3月にかけてスギ花粉の飛散量が増えると言われています。花粉症の主な症状として、「くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ」などがあります。

花粉症は突然発症する

花粉症とは花粉に対するアレルギー反応ですが、体内に侵入した花粉に対する抗体がたくさん作られると、何らかのきっかけで花粉症を発症しやすくなります。つまり現在花粉症を発症していない人でも、将来突然発症する可能性はあります。特に家族内に花粉症の方がいる場合は、体質や生活環境が似ていることから、注意が必要と言えますし、今後花粉症にならない為にも花粉情報をチェックしたり眼鏡やマスク、花粉が付きにくい衣服を着用し花粉症対策を心がけるようにして下さい。

スギ花粉症の治療には初期療法が有効

毎年スギ花粉症に悩んでいる方も多いと思いますが、スギ花粉症はスギ花粉が飛び始める前からお薬を投与する事により症状を和らげることが可能です。従って花粉が飛び始める2週間くらい前には初期療法を開始したほうがよいようです。花粉症は症状によっても処方するお薬が変わりますので、花粉症にお困りの方は一度、医師に相談すると良いでしょう。

まとめ

花粉症への対策は「触れない」「付けない」「持ち込まない」が原則です。花粉情報をチェックする、ナイロン素材などすべすべした素材の衣服を着て花粉が付きにくくする、部屋に入る前に花粉を払い落とす等の対策を心がけて下さい。また花粉症は睡眠不足やストレス、お酒やタバコなども症状を悪化させることに繋がるので規則正しい生活習慣も心がけて下さい。