番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

くも膜下出血

今日のドクター

日本脳神経外科学会専門医
東馬康郎 先生

病気説明

くも膜下出血とは脳を取り囲んでいる膜のうち、くも膜と脳の間に出血をした状態の事で、ときに脳を破壊し脳内出血や脳室内出血などの重篤な状態になります。くも膜下出血の原因は先天奇形や外傷性による場合もありますが、ほとんどの場合、脳血管に出来たコブ「脳動脈瘤」が破裂することによって起こります。脳動脈瘤が出来る原因は明らかではありませんが、くも膜下出血はほとんどの場合なんの前触れもなく突然発症するという怖い病気です。

意外と知らない?対処法
突然の激しい頭痛は、くも膜下出血の可能性があります
くも膜下出血は脳動脈瘤が破裂する事により起こりますので、脳内の圧力が一気に高まり、それと共に激しい頭痛や嘔吐を伴います。これは今までに経験した事の無いほどの頭痛で、バットやハンマーで殴られたような激しい頭痛になります。この頭痛が突然起こる場合がほとんどですので、突然激しい頭痛を感じたり、突然頭痛を訴えて倒れた人を目にしたらすぐに、くも膜下出血を疑って下さい。
くも膜下出血は働き盛りに多く発症しています
脳梗塞や脳内出血の発症者は高齢者に多いのに比べ、くも膜下出血はむしろ40歳から60歳の方に多く発症しています。なぜ働き盛りの中高年に多く発症するかは分かっていませんが、もともと血管の壁が弱いところに動脈瘤が形成され、そこに動脈硬化や変性などが加わることにより脳動脈瘤が増大し破裂すると言われております。
まとめ
これまでお話しましたように、くも膜下出血は誰にでも突然起こる可能性があります。特に働き盛りの年代に多く見られ、重篤な状態になる場合がほとんどです。また血縁者でくも膜下出血になった人がいる方、高血圧、喫煙、飲酒なども危険因子に繋がりますのでお心当たりのある方は一度脳ドックや外来診療でMRI検査を受けて下さい。
  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
PAGE TOP