番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

ロタウィルス胃腸炎

今日のドクター

福井県小児科医会
横山忠史 先生

病気説明

ロタウィルス胃腸炎とはロタウィルスに感染することによって発症するウィルス性腸炎のことです。小児のウイルス性胃腸炎の原因には、秋から冬にかけて流行するノロウィルス、冬から春先にかけて流行するロタウィルスがあります。特にロタウイルス胃腸炎では、1歳前後の乳幼児に多く見られ、発熱・嘔吐・下痢などの症状から脱水症状がひどくなり、腎不全などを合併する事もあります。世界的に見て、乳幼児の死亡原因の中で3番目に多い原因になっています。

意外と知らない?対処法
感染経路は排泄物による糞口感染
ロタウィルスの感染経路は糞口感染という患者の便を通しての感染になります。患者の便1mlの中に最大100億個ものウィルスが排出されており、これがなんらかの形で口に入り感染します。ほとんどは排泄物を処理した後の手から感染が広がりますが、ロタウィルスは感染力が非常に強くなかなか死滅しないため、手洗いやアルコール消毒はあまり効き目がありません。また排泄物が乾いてウィルスが空気中に飛散する事もありますので、排泄物は早めに処理したり、ビニール袋を二重にして捨てるよう心がけてください。
ロタウィルスに対するワクチンがあります
すでに、世界ではロタウィルス感染症を予防するワクチン接種が始まっています。日本でも2種類あるワクチンのひとつが今年7月に承認され、もう1種類が現在承認申請中になっています。ワクチンは口から飲むタイプのワクチンになり、生後6週から接種が可能になります。しかし、生後25週以降は接種する事が出来ないので注意が必要です。
まとめ
ロタウィルスやノロウィルスにより嘔吐や下痢が続く場合、絶食させる事は良くありません。特に下痢は、水分を与えなくても下痢が続くため、絶食にすると一層、脱水症状が酷くなります。ウィルスを体から早く排出するためにも下痢止めも使わないようにします。
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