番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

運動に関する糖尿病対策

今日のドクター

福井県糖尿病対策推進会議幹事
番度行弘 先生

病気説明

糖尿病とは胃の裏側にある膵臓で作られる血糖値を下げる唯一のホルモン“インスリン”の働きが足りなくなり、食後の血糖値が正常の倍「200mg/dl」以上になり続ける慢性の高血糖病です。高血糖のままで放置すると細い血管が知らない間にボロボロになり、神経や目、腎臓の合併症を引き起こし、最悪の場合は、足の切断や失明、血液透析に至ります。また同時に太い血管の老化現象である動脈硬化もどんどん進み、心筋梗塞や脳梗塞の危険も増えてしまいます。糖尿病の方は、健康な方に比べ、平均寿命が10年〜15年も短くなるばかりか、健康寿命はさらに15~20年近くも短くなってしまう、起こらせるととても怖い病気です。ですから予防や合併症にならないためにも日頃から食生活や運動などしっかりと対策をとるようにしてください。

意外と知らない?対処法
運動は食後の方が良い
血糖値が上がりやすいのは食前よりも食後の炭水化物吸収が盛んになる時間帯です。糖尿病予備軍あるいは糖尿病になり始めの方は食事の際、インスリンの出方に勢いがなくなっているため食後の血糖値が高くなりやすく、放っておくと膵臓がますますくたびれて糖尿病が重くなってしまいます。そこで血糖値が高くなりやすい食後30分~120分の時間帯に運動する事によって、動かした筋肉に血糖が自然と取り込まれ、インスリンを節約しながら血糖値を低下させることができ、その結果、弱った膵臓を休ませる事が出来ます。もちろん食後に時間が取れない場合には食前でもそれなりの効果は期待出来ますので、とにかくこまめに体を動かす習慣を付けることが大切です。
軽めの運動がおすすめ
糖尿病の場合「つらい」と感じるような激しい運動ではインスリンの効きを悪くするアドレナリンの分泌が高まり、かえって血糖値を高くしてしまう場合があります。またアドレナリンが上がりすぎると心臓病や脳卒中を引き起こしたり、骨折などの危険性も高くなってしまいます。糖尿病予防には「心地よい」と感じる程度の中ぐらいの運動がオススメです。エアロビクスや水泳、エアロバイクなど、やや軽めの運動を楽しみながら継続して行うと良いでしょう。
まとめ
糖尿病は高血糖の状態が続き様々な合併症を引き起こしてしまう本当に怖い病気です。自分の血糖値に注意し食生活や運動などしっかりと予防をするように心がけてください。
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