番組紹介

おかえりなさ〜い

おかえりホームドクター

低温やけど

今日のドクター

福井県皮膚科医会
飯野志郎 先生

病気説明

低温やけどとは、すぐにやけどを負うほど熱くないものでも、長時間皮膚に当たることで生じるやけどの事を言います。通常やけどは熱源の温度の高さと、そこに触れている接触時間の長さによって組織破壊の程度が決まりますが、低い温度でも長時間熱源に触れる事によってやけどが進行していきます。高齢者に多く見られる低温やけどですが、電気あんか、電気カーペット、カイロやこたつなどで起こりやすいので、直接肌に当たらないようにする、付けたまま寝てしまわないようにするなど注意するようにしてください。

意外と知らない?対処法
低温やけどの場合やけどが深い事が多くあります
低温やけどの怖いところは比較的深いやけどになりやすいことです。通常、熱いお湯や熱い鍋を触ったときでも、すぐに体が反応して熱源から離れれば、それほど深いやけどにはなりませんが、低温やけどは熱いと感じにくいため、熱源と長時間接触しやすく、気づいたときにはやけどが深いところにまで及んでしまうことが多いです。やけどは深い部分に進むほど治療に時間がかかります。やけどの深さは見た目では判断しにくいので自己判断せず、医師の診察を必ず受けるようにしてください。
痛みの程度は重傷度の指標になりません
やけどが深いほど痛みが激しいと思う方も多いのですが、痛みの程度とやけどの深さは関係ありません。たとえば、やけどが皮膚の下にある皮下脂肪にまで達した場合には、脂肪組織は痛みを感じないため、皮膚にとどまる浅いやけどに比べて痛みが少ないことが多いです。したがって『痛みが無い』と言うのはやけどの重傷度の指標にはなりませんので『痛くないから病院へ行かない』と」いうのは絶対に止めてください。やけどが深い場合、手術が必要になる場合もありますし、患部から入ったバイ菌が血の巡りに乗って全身に周る事で命に関わる危険性も出て来てしまいますので早めに医療機関を受診するようにしてください。
まとめ
やけどになった場合、やけどの深さは判断しにくいので自己判断は決してせず、医師に相談の上治療を行うようにするとよいでしょう。
  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
PAGE TOP